第7話 聖女の悩み


「昔とても寝心地の良い枕を見つけたの、

一度だけその枕で寝たことがあったんだけど、

それ以来その枕以外の枕じゃ熟睡出来なくなっちゃって」

「枕…ですか…」

相談に乗っておいてあれだが、枕なんて詳しいわけでもない、魔術のことに関してなら分かるんだが…

「うん、枕、だからその枕を探すのに協力して欲しいの」

何で枕探しなんかに…と一瞬思ったが、これから一緒に旅をしていく仲間だ、

それで信頼を得られるなら安いものかと了承する

「分かりました。僕でよければ力を貸しましょう」


「ほんとう?じゃあちょっと動かないで」

「?分かりました」

何の指示だろうか、困惑していると、アリアさんが隣に座ってきて、僕の膝に頭を下ろした


下ろした


下ろした?


えっ?は?えっッッ!?


いきなり何やってんだこの人ッ!?!?


「ん、なるほど」

頭を上げ、元の席に何事も無かったかのように

座り直した。


とりあえずこの日どうやって帰ったかは記憶にないが、明日も来てという言葉だけが頭の中に残っていた。



「やっと見つけた」

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