第6話 聖女のお昼寝

聖女とは、教会の中で回復、結界魔法に特に長けた人が、さまざまな善行を行い、教祖様から認められた者のみが名乗ることが許される、

教会のエリートの中のエリート

エリート……

なんかつい先日同じような事を言った気がするんだが…

この昼過ぎまでベットに寝ていた人がエリート?見間違いだったのか?…


「…………」


絶対開けてはいけない時に扉を開けたと理解し、そっと扉を閉じる。

中で数回物音がして、再び扉が開かれた

身支度をしっかり整えた聖女様である。

やっぱりちょっと疲れて幻覚でも見ていたんだと自分に言い聞かせる。

だからたぶん今見えている頭の上の寝癖も

きっと幻覚なんだろうなぁ………


「どうぞ…」


「ありがとうございます…」


お互い気まずさを隠し切れないまま、ソファに置いてあるソファに座るよう言われる

数秒後、、、


「こんにちは…今日は良い天気ですね」


顔を引き攣らせながら挨拶をされた

こちらも気まずいが、無かったことにする

スタンスらしいので、乗っかることにした

まぁ、曇りなのだが…


「そうですね、、日の光が気持ち良いです」


曇りなので日の光もなにも無いが…

その後、またお互い黙ってしまう


「…………」

「…………」


こっちから来といてなんだけど

もう帰って良いかな?…

もう嫌な予感しかしないんだよね…


「もうあの場面見られたら無理だよねぇどうしよう、流石に誤魔化し切れないよね…」


ぶつぶつと独り言を呟くアリアさんが意を決したように喋り出した。

「もうたぶん隠し切れないから言っとくね、

さっき見たのが私の本性、どうせ旅続けてたらバレてただろうけど」

「さっきのというと、やっぱり今まで寝たらっしゃったんですね…」

「うん」

もう隠す気も無いのか、ソファに置いてある枕を抱きながら話し始めた


「私すごく寝るのが好きなの、何も無い日は1日中寝てるぐらい、勇者パーティーに入るの了承したのだってそれが終わったら一日中寝てても良いって言われたからだし」


「はぁ、なるほど…」

こんな不純な気持ちで勇者パーティー入ったのか…僕も人のこと言えないけど…


「でさ、バレちゃったついでに一つ相談したいことがあって…

最近の聖女様の悩みを話し始めた…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る