この2週間は散々だった…

リズのせいで買ってきた食材は毎日空になるわ、研究も全然進捗ないわで疲労だけが溜まってしまっている…

でもあの笑顔をみると報われたって思っちゃうんだよなぁ…

そんなわけでちょっと悪い気を払おうと教会を訪れてみた。神聖な空気に包まれた気分になって席に座っていると、シスターの方が声を掛けてきた

「もしかして、賢者のアル様ですか？」

「はい、そうですけど…」

「こちらへどうぞ」

「え？あ、はい」

何が何だか分からないまま教会の奥へと連れられる。そしてある部屋の前で止まった。

「こちらで聖女様がお待ちでございます」

それだけ言って去ってしまった

合点がいった、このシスターさんは僕がアリアさんに会いに来たと勘違いしていたのだ。

訂正しようにも何処かに行ってしまったため出来ない、これも何かの縁かとアリアさんの部屋をノックしてみる

「アリアさん？アルですが、少しお話出来ますでしょうか？」

「え、え？なんでアルさん？ちょ、ちょっとまっ」なにかが落ちる大きな音がした、

「大丈夫ですか！？入りますよ！？」

「ま、まって……

部屋の中に居たのは、もう昼過ぎだというのに寝巻きのままベットから落ちているアリアさんだった…

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