第5話
「おう、放課後よろしくな?」
そしてそのまま去って行こうとする先生にハッとして
「あー!先生ー!!」
と、慌てて呼び止める。
「何だ?まだ何かあるのか?」
大声で呼ばれて怪訝そうな先生に
「あのう、…突然ですが、問題です!…1年棟はここからどう行けば良いでしょうか?」
「……は?高宮、お前、何言ってるんだ?大丈夫か?」
うっ、
大丈夫じゃないから聞いてるんです…とは言えず引きつる私。
「じゃ、あそこにいる奴らに案内でもしてもらおうか?」
と、呆れ顔全開で提案する先生。
「え?あそこ?」
振り返るとさっきの魔王と高田先輩が話をしているシーンが目に入った。
心なしか私、魔王に睨まれてる気がする。
案内?…冗談じゃないっ!
私は急いで先生に顔を戻すともっと引きつりながらも、乾いた笑いを浮かべ
「あはは、大丈夫です!今のはじょ、冗談です!へへへ…ははは」
「…もう、行っても良いか?」
先生に眉根を寄せられながら聞かれる。
「はいっ!勿論です!」
私は、直立不動で答えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます