第3話 "友達"Ⅱ
誰かの懐かしい声と共に目が覚めた。「おーい。あんたうちの生徒だろ。起きろ。遅刻するぞ。」と目を開けると私と同じ制服を着た人が居た。「彼方は?」と私が尋ねると「今は何でも良いだろ。それより降りるぞ。」と言われたのでバスを降りるのだった。
バスから降りて「ありがとう。起こしてくれて。じゃあこれで私は。」と去ろうとすると「まて、方向は同じなんだから。一緒に行かない?」とその人は言うので「はあ、まあ良いですけど。」と私が「俺さあ、ここの"転校生"だからさあ不安で途中まで案内してくれると助かる。」と男の人が言うので「そうですか。こんな田舎に。まあ良いですよ。私の出来る範囲内で。」と私が言うと嬉しそうに「そうか、ありがとう。俺の名前一輝だ。宜しくな。」と自己紹介をされたので「私は凪です。ま宜しく。」と適当に自己紹介をしてふと一輝何処かで聴いたことのある名前だと感じたけど気にせずに学校に向かった。
「行く前にルートを確認したけど学校まで遠くないか?」とその人が言うので「ここは田舎ですよ。一番近いバス停から学校まで五分は掛かりますよ。」と言うと驚きながらその人は「マジか、でも良かったよ。転校初日から友達が出来るとは思わなかったよ。」と言うので「"友達"ですか…。」と私は言葉を濁す。とその人は何かを思い出したかのようにこちらを見て「そう言えばさあ、凪は何を聴いてるの?」と私はイヤホンを外していなかったので疑問に思ったのかと思い「いや特に何も聴いていないけど。」と言うと「え、なら何でイヤホンしてるの?」と言うので「いやイヤホンをしていると周囲から話し掛けられないので、だからイヤホンをしてるんですよ。」と言うと「なんかごめん。」とその人は私に謝るので「いえ、きっと何かの縁ですよ。」と私は縁など信じずに言うのだった。そんな会話をしていると学校の正門が見えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます