注意、情報なし自己責任
発作
最後の警告、読むのは自己責任
これから書くのは俺が体験した不気味な出来事についてです。事の発端はただの夢でした。つい仕事で疲れてしまって8時に帰宅してそのまま不意に寝てしまったんです。それから夜中の2時過ぎぐらいに目を覚ましました。とても長い夢を見ました。起きてからはしばらくボケっとしていたのですが、少し眠気も覚めたころでふと俺の見た夢を思い返してみたんです。そしたら少し違和感があったんです。皆さんも共感してくれると思うのですが、夢って起きてから時間が経つごとに記憶から無くなっていきませんか?でも俺が見た夢は鮮明に覚えてるんです。確かに人それぞれ誤差はありますし、皆さんも大袈裟だろと思われるかもしれませんが本当に異常なほどはっきりと覚えてるんです。夢っていうより誰かの記憶を見たって表現の方が正しいかもしれません。なので、まずはその夢の内容について詳しく話していこうと思います。
まず夢の中の俺はバイクで日本中の絶景スポットなどを走ってその動画や写真をインターネットに投稿しているブロガーみたいな感じだったんです。その日は夢の中の俺の住んでいるO府からとても離れたH県にツーリングしに行ったんです。距離で言ったら260キロぐらい離れたところです。そこに行く理由は山奥にある絶景スポットに行くためだった気がします。距離も距離なので俺は何泊かしながらツーリングする予定でした。O府を出たのは昼の1時過ぎぐらいかな、そのツーリングは下道で行く予定だった。4時過ぎぐらいにH県とO県の県境らへんの田舎の方を走っていました。道中は何もなく、道路以外は田んぼが永遠と続いていました。走っている途中ぽつんとセルフガソリンスタンドがあったので給油しようと思い入りました。そして出発する直前少し周りを見渡しました。通る車も人も全くいなくて、相変わらず道路以外は田んぼでした。そしてその奥は森林が続いていました。まさに田舎だなという感じでした。出発しようとした時、遠くの森林の木の間に白い何かがいました。100メートルくらい離れておりはっきりと確認できたわけではないですが、俺の目が間違っていなかったら女の人に見えました。そして白いワンピースらしきものを着ており、髪が尋常じゃないほどに長かったです。膝ぐらいまでありました。何より印象的だったのは肌が異様に白かったこと、ワンピースと同化してるぐらい白かった。姿勢は棒立ちで腕をだら〜んと下げていました。私はつい好奇心が勝ってしまい、自分の持っている一眼レフカメラでその光景を撮ったんです。
「パシャリ」
乾いた音が当たり一面に瞬時に伝播して行ったのを肌で感じました。その一瞬は恐ろしいほど長い時間が過ぎている感覚でした。(このシャッター音向こうまで響いてたら気まずいな)なんて心の中で思いました。そして今撮った写真を見返してみると
いないんです。
そんな白い女、ただの森林だけを撮った写真みたいになってるんです。そしておかしいなって思って女がいた方向を見返したんです。その瞬間鳥肌が止まらなかった。
いるんですよ。
さらに両腕をあげてこっちに手を振ってるんですよ。その時女との距離は結構離れていたんですけどなぜかはっきりと顔が見えたんですよ。みなさん想像して欲しいんですけど笑顔ってどんな感じですか?そうですよね、一般的には歯が見えて口角が上がってますよね、でもその女は違うかった。口角は上がってるけど歯は見えない、つまり口を閉じたままありえないくらい口角だけが上がってるんだよ。それを見た瞬間、俺は本能的に逃げなきゃって思ったんだ。急いでバイクに乗って逃げようとしたんだけど、エンジンがかからないんだ。焦って何度もエンジンをかけた、やっとの思いでエンジンがかかり女の方も見ずにガソリンスタンドを後にした。その日はO県を出てH県の市街地まで休憩なしで走った。予定ではO県のホテルに泊まる予定だったが一刻もO県を離れたいと思いでH県まで行ったんだ。いざベッドに入ったがなかなか寝付けなかった。当然だ、不気味な体験をしたんだから。そんなことを考えてたらいつのまにか寝ていた。次の日、目的の山奥の絶景を見に行ったり自然を満喫しながらツーリングをした。絶景を見てたらだんだん起きた出来事なんて忘れていた。有名な場所なだけあって、絶景スポットの周辺は他にもツーリングに来ている人が結構いた。それからは特に変わったことはなかった。帰りはO県を通って帰るのに抵抗があったので。E県とK県を通ってO府に帰ることにした。追加で一泊するハメになったがとてもいい思い出だった。
そして場面が変わった。夢の中でよくあるだろ?急に繋がりのない場面に変わることが、まさにそれだよ。
次の場面では俺と友人らしき人とサシで飲んでたところからだった。(以降友人はAと呼ぶ)
Aも俺と同じツーリングをしており、同じO府住みだった。でもAは別にインターネットとかに投稿したりはしないツーリングをプライベートの趣味としている感じのやつだった。日頃からお互いにツーリングした所をシェアしている仲らしい、いろいろと飲んで話しているうちにAが「追われているんだ」と話し出した。
Aの話を要約して書くと。
・俺がガソリンスタンドで体験した不気味な事をツーリングから帰ってきたタイミングでAにシェアした。
↓
・Aは興味津々でその場所に私が行った後日に行った。
↓
・Aも白い女を見た、そしてエンジンもかからなくなった。そしていざエンジンがかかると安心から不意に白い女の方を見た。
↓
・白い女はそのまま棒立ちだった、Aはその時に写真を撮った。その次の瞬間白い女は森林に向かって走り出した。
↓
・その光景が気味悪くAもすぐにその場所を離れた。
↓
・その日からAは悪夢を見るようになった。内容は一人称視点でものすごいスピードで走っている夢だった。その走っている人は女で髪が視界に入るくらい長い、そしてそいつがきているのは白いワンピースだった。 Aはまさにあの白い女だと確信。
↓
・そして毎日その夢を見るが走っている道が毎回違うかった。最初は山の中を走っていた。またある時は都会の道を走っていた。またある時は山の中を走っていた。でも毎回走ってる道が違うと言ったが、詳しく言うと次の日に見る夢のスタート地点は前日見た夢の最後の地点からの続き、つまり毎日夢が繋がっているらしい。
↓
・そしてAはそれがだんだん自分の住んでいる家に近づいてきている気がする。
というものだった。俺は偶然だろうと思って軽くあしらった。だがAもツーリングをしているだけあってO府の道は当然としてその隣接してるH県やN県、W県の道も覚えるくらい一度通った道を覚えているらしい。だんだん夢の中走ってる道が見覚えのある道に近づいてきて自分のところに来ていると考えてるらしい。俺はAに「別にAの家がゴールって決まったわけじゃないだろ?あと、そいつが来ても何も起きないって、考え過ぎだって」と言った、Aも不満そうにしながら、「確かにな…」と言った。続けて俺が「仮にもAの元に向かっているとしたら後どれぐらいで着くんだよ?」って質問したんだ。しばらく無言が続いたあとに返ってきた言葉は
「今日」
だった。Aによるとその夢に出てくる女の走るスピードは尋常じゃないくらい速いらしい、昨日見た夢の時にはO府の隣のH県まで来ていたらしい。距離にして約30キロと言った所。俺はAに睡眠時間を聞いた、日により誤差はあるが平均して6時間らしい、俺は冗談混じりで「1時間で5キロって早いって言ってる割には少し遅くね?」なんて言った。Aは詳しく言ってくれたんだが、夢を見ているのは起きる数秒前らしい体感10秒ぐらいその10秒の間にまるでDCコミックスのフラッシュみたいな感じでものすごいスピードで走るらしい。俺はふ〜んって感じでそのまま酒やつまみを飲み食いした。正直その後の記憶はほぼない。酒を飲みすぎたのが原因だと思う。そのままお開きになったがあの時のAの表情は鮮明に覚えている。
それからまた場面がわかった。
次の場面の始まりはAの弟からの電話がきたところからだった。「Aが死んだ」突然すぎた。俺はにわかに信じられなかった。Aの弟にAの家に来て欲しいと言われた。家に着いた時Aの弟は遺品整理をしているとこだった。俺が家に着いたことにAの弟が気づくと、遺品整理をやめて少し話をすることになった。そしてAに何があったか少し教えてくれた。Aは山の中で変死体で見つかったらしい、しかもAが変死体で見つかる前しばらく行方不明になっていたらしい。それ以外は何もわからないそうだ、警察も事件として調査してくれているらしいが何も進展がないらしい。話が終わった後は俺も遺品整理を手伝うことにした。Aの部屋は普通の部屋って感じだった、いろいろ見ていたらAのカメラがポツンと机に置かれていた。俺は写真フォルダを開いて色々と写真を見ていた、ふとある一枚に目が止まった、それはあのガソリンスタンドから撮ったであろう森林を撮った写真だった。だが少しブレていた。そしてよく見てみる白い何かが写っていた。俺は直感で白い女だと思った。そして俺の思考は停止した、俺のカメラでは写らなかった白い女がAの写真ではブレているが写っているのだ、酒で酔っていて微かにしか覚えていないがAが白い女の写真が撮れた的なことを言っていたような気がした。Aの弟には何も言わなかった。
それからだった、ある夢を見るようになった。
そう、Aが言っていた夢と同じなのだ。
場面は変わり、俺はオカルト好きな友達(以後Bと呼ぶ)に電話をして事の経緯を説明した。がBは「そんな話初めて聞いた」と言った。Bにすがる思いでどうにかならないか聞いたところ詳しく調べて後日また連絡してくれると言ってくれた。その後連絡を待つ日が続いた。その間にもその夢はずっと続いていた。だかまだ自分の知っている道まで来ていないので猶予はあるだろうと思っていた。そうしてるうちにBから連絡が来た、「少し話をしたいから会おう」俺は喫茶店でBと会うことになった。いざ喫茶店でBと会ったがBの顔はどこか暗い顔をしていた。しばらく沈黙が続いたあとBは口を開いた。「色々調べたが何もわからなかった」俺は絶望した。しばらく放心状態だった。そしてBは続けて話してくれた。「おそらく今回の出来事は君とAが初めてのケースなのかもしれない。」彼は八尺様の話をもとにわかりやすく説明してくれた。
「八尺様って今ではネットで調べたら簡単に出てくると思うんだけど、ネットが普及してない時代の時は書物に書き記したり、人から人にその話を伝承していた、でも根本に戻ったらあることに気付くと思うんだ。何かわかる?」俺は何もわからなかった。Bは続けて話した。「根本を辿ると、一番最初にその話をした人って八尺様から生き延びた経験者だよね?つまり八尺様から生き延びたからその話が第三者に伝えることができる。で、逆に言えば八尺様から生き延びることができなかったらそもそも八尺様の話自体第三者に伝わらないってこと。」俺は頭をフル回転して考えた。そして辿り着いた一つの結論。Bに問いかけるように言った。「今回の出来事を過去に経験したことがある人は全員死んでいる。ってこと?」Bは黙って頷いた。それはつまり、俺が生き残る方法を見つけ初めての生還者になるか、なす術なく死んで世に広まることなくこれからも犠牲者がでるかを意味していた。
そうとなれば最善を尽くすしかないと俺は腹を括った。
Bと別れた後は家に帰り情報を色々と集めた、さまざまなオカルトに関する記事を読み様々な対処法を調べた。かなりぶっ通しで調べたので気づけば深夜だった。(まだ白い女が俺の元に着くまで時間に余裕はある)そう思い就寝した。夢の中でそろそろ走っている夢を見る頃だと思った、案の定いつも通り白い女の一人称視点の夢が出てきた、昨日の続きの場所から俺の元へ走ってきているのだろう、いつもこの夢を見始めて数十秒で目が覚めるので今回もそろそろ終わるだろうなと思った、
だが違った、終わらないのだ。
いつもならとっくに目が覚めてるはずなのに、終わらない、ずっと走っている夢から覚めないのだ、俺は焦った、だんだん見覚えのある道を通り始めたからだ、(早く覚めてくれ)俺はただその一心だった。無情にも俺の住んでいるアパートに近づいてくる、あっという間だった、俺のアパートの前に白い女が着いたのだ、それでも覚めない、白い女は歩き出した。ゆっくりと俺の住んでいる階に上がってきた、そして俺の部屋の前まできた
ドンっドンっドンっドンっドンっドンっドンっ
白い女は俺の部屋のドアを叩いた、その白い皮膚がとても気持ち悪かった。
そこで目が覚めたのだ、いつもなら朝に起きているはずなのに、今回は寝てから1時間も経っていなかった。そして俺の体は冷や汗で濡れていた、そして頭によぎる、扉の前に白い女がいるのではないか。恐怖で確認なんてできるわけない、俺は気配を消すように布団にうずくまった。5分ぐらい経っただろうか何も起きない。(なんだやはりただの夢だったのか)俺は安心して布団から出た、その時だった。
ドンっドンっドンっドンっドンっドンっドンっ
誰かがドアを叩いた。
俺は一瞬にして頭が真っ白になった、こんな時にドアを叩いてくるのはあの女しかいない、俺はまた布団にうずくまった。
そして俺は微かに聞こえた。生気のない女性の声で
「ムカエニキタヨ」と
そしてドアが開く音がした、
ギィギィギィギィ… ギィギギ
俺は布団の隙間から覗いた。
目の前には、
白いワンピースの女が立っていた…………
ここで目が覚めたの。これが俺の見た夢ね、これあくまで夢ね?めちゃくちゃ現実であった体験みたいでしょ?あと怖くない?笑、だから俺は夢っていうより誰かの記憶を見たって表現の方が的確な気がしたんだ。夢にしては鮮明に内容を覚えていたからね。で、ここから話すのが俺が体験したことね。俺は最近あるゲームにハマってるんだ。名前は「ジオゲッサー」ゲームの内容はいたってシンプルでランダムで日本のどこかのストリートビューの画像が出てきてその周辺の特徴から日本のどこに位置するのか予想するゲームだ。俺はどハマりしていてさっきの夢を見たことなんてお構いなしでゲームをし始めたんだ。出てきた周辺をくまなく見たんだ、特徴としては山の中で道路は森林で囲まれてる感じ俺は直感で県境の山らへんだなって思ったんだ。辺りを移動して他の特徴を探してたら白い線みたいなのが森林の中に見えたんだ俺はなんだろうと思って拡大したんだ。残像だった、何かの。なんだろうと思って線を辿ったんだ。その残像の端にあったのは白いワンピースを着た髪の長い女の人だった。走っているような感じだった。これって、夢の中で出てきたやつ?って直感で思った。遅れて恐怖が俺を支配した。現実で存在するの?って。知らぬが仏って言葉があるがまさにその通りだと思う。点と点がつながった感じがした。夢で終わればよかったのにまさか現実で繋がってしまうなんて、同時にこの場所がどこか気になり答えを見た。俺の住んでいるH県の隣のY県だった。そしてその白い女が向かっている方向は、、
俺の住んでいるH県だった。
みなさんは今までに怖い話などを読んだり聞いたりしたことがありますか?その怖い話は誰かの体験談から書かれたものだと思います。ですが、この世にはまだ誰にも知られていない、あるいは誰か体験したことがあるがその人は死んでしまって結果、誰にも知られていない怖い話が数多く存在するのです。今回の話も生還者がいないからどんな条件で狙われるのかどう対処すれば生き残れるか情報がないですよね?
次狙われるのはこれを読んだあなた、
ムカエニイクカラマッテテネ
注意、情報なし自己責任 発作 @seizure-0618
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