姫さまは、語りたい①
ワタクシの失態でございます。おゆるしください。
そう、姫さまに懇願いたしました。
ワタクシは、そぉっと、そぉっと、 気配を消して、姫さまの痕跡を追っていたのです。そのつもりだったのです。
ですが、その緊張感が、あの大音量と眩しい光の渦の中で、途切れてしまったものですから。勘の良い姫さまに察知されてしまったというわけでございます。面目ありませぬ。
しかし、即座に姫さまに保護していただいたおかげで、ワタクシは、あの熱狂した
姫さま、ありがとうございます。
幾度目かの謝罪の後に、ワタクシは姫さまにお礼申し上げました。
ああ、
ワタクシとしたことが。開口一番にお礼申し上げるべきでございましたね。
重ね重ね、申し訳ありません。至らぬ下僕でございます。
さて、
ワタクシがひたすらに平伏する姿を見て、姫さまは呆れてしまわれたのか。次のようにお話を始められました。
「いい?
センターは、
ほう……
と、姫さまは、甘い溜息をこぼされました。その目は、どこか遠くを見ておられます。
紫の
ふむ。
あれ?
そういえば、姫さまが手に持っておられた光る棒の色も紫ではありませんでしか。
と、ワタクシが口を挟むことは許されず、姫さまのお話は続きます。
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