オンラインゲームで出会った人と結婚した話。
花 千世子
オンラインゲームで出会った人と結婚した話。
これは、ゲーマーどころかオタクですらなかった私が、初めてオンラインゲームをプレイしたお話。
23歳でオンラインゲームにハマり、そして結婚相手まで見つけてしまったという、実体験です。
2004年某日、家電量販店へマウスを買いに行きました。
その時、ゲームのデモムービーが流れていたんです。
ちんまりしたキャラクターが、ぞろぞろと走ってくるのを見た瞬間、体に衝撃が走りました。
なんだこれは……! かわいすぎる。
ゲームなの? やろう!
そういうわけで、即購入しました。
23歳で人生初のオンラインゲーム。
ギルド(サークルみたいなもの)に入れてもらい、Hanacho(読みは「はなちょこ」)が爆誕。
もちろん、あのちんまりした幼児みたいなキャラクターです。
でも、ここで大問題が発生しました。
オンラインゲームはゲーム内にいるのは生身の人間です。
そんなこと、わかっていたはずなのですが……。
だけど、それが一番の不安要素になってしまったのです。
私はぶっちゃけ、ゲームが下手です。
アクションゲームは、落ちてはいけない穴があるとそこに吸い込まれていきます。
ボス戦なんかは弟に代わってやってもらいました。
そんな私が、オンラインゲームでうまく立ち回れるわけがないのです。
RPGだから大丈夫というわけでもなく。
むしろ、他人のサポート役のジョブを選んでしまったため、臨機応変さと俊敏さが重要となってしまいました。
正直なところ、このゲームを始めた当初は、ゲームにもギルドにもなじめませんでした。
ギルドは自分より十歳以上も年上の男性ばかりでした。
年齢の近い女子たちもいましたが、レベル差があり過ぎて遊べません。
なによりも、私はその時はオンラインゲームの楽しみ方がまったく分かっていなかったのです。
当時はキーボードで打つチャットも遅くて。
プレイヤースキルはなくて。
それなのに、レベル上げをするには、赤の他人(ギルド以外の人)と組まなければなりません。
私は人見知りするタイプです。
特にネット上だと顔が見えず声も聞こえないぶん、相手の反応が分からず、空気が読みにくいなあと思っていました。
もともと空気を読むのが下手なのに、オンラインゲームで空気が読めるはずがありません。
オンラインゲームでの生活は、だいぶ消極的なスタートでした。
ってゆーか、なんでプレイする前に気づけないんだ……。
20代前半はノリと勢いで生きていました。
ギルドのメンバーは、良い人たちばかりだったんですよ。
それに私が関わったゲーム内の人たちは、良い人たちしかいませんでした。
そういう理由もあって、オンラインゲーム上のイベントなどもありつつ、ギルドのメンバーとは仲良くなっていきました。
一人を除いては。
私は、ギルドのリーダーが苦手でした。
ぶっちゃけ嫌いでした。
嫌った理由は、私が必死でレベル上げをしている時にデリカシーのないことを言ってきたからです。
今思えば、なんでもない発言だったんですが、その時は本当に余裕がなくて……。
あと、私は心が狭い。
オンラインゲームを始めて一カ月くらいが経った頃。
十一月のことでした。
ギルド内でオフ会の話が上がりました。
来年の一月に東京オフ会しようよ、という話があったんです。
私は行く気はありませんでした。
だって幹事、リーダーだし。
関わりたくない……。
でも、ギルド内のチャットは毎日のようにオフ会の話題で盛り上がっています。
ギルド内の女子たちに会いたかったのと、あと東京にも行きたかったので、羨ましいとは思っていました。
この一カ月で、ギルドにもなじんできました。
ゲーム自体にも少しずつ慣れてきました。行ってみたいなあ。
結局私は、好奇心が勝ってしまい、オフ会に参加しました。
人生初のオフ会でした。
オフ会は焼き肉屋で開かれました。
ギルドのメンバーが三十人くらいはいたでしょうか。
とても楽しかったです。
焼肉屋のあとは、カラオケに行きましたが、だいぶはしゃぎました。
元気な人見知りです。
ギルドのメンバーとは初めて会った気がしなかったのは、毎日チャットして、イベントもしているからだと思います。
オフ会ってこんなふうなんだ~! と感動しました。
オフ会では、リーダーとは何気ない会話をしただけでした。
飼ってる猫の写真を見せられた気がします。猫はかわいい。
ここまでリーダー、リーダ、と書けば、みなさんお分かりかと思いますが……。
私はこのあと、リーダーと結婚します。
でも、オフ会で急接近……というわけではないのです。
その時は、お互いに何一つ意識などしていませんでした。
ただ、オフ会でリーダーへの苦手意識はなくなりました。
良い人だなあと思いました。
もともとリーダーは、ギルドでもムードメーカー。
とても面白い人です。
さて、リーダーの印象が、「苦手な人」から「面白い人」に変わったとて、恋心が生まれるわけではありません。
そんな時、リーダーをハッキリと好きになる出来事がありました。
それは、ゲーム内のイベントでした。
ギルドのメンバーで高レベルのボスに挑む、というものです。
このボス、当時は「絆クラッシャー」とか言われていたらしく、ギルドメンバーで挑むとケンカになると有名でした。
つまり、それだけボスは強いというわけです。
誰かがちょっとミスをしただけで、命取りとなります。
ミスをした人が死ぬだけではなく、パーティ全体に影響が出て、全滅になってしまうのです。
私は、ゆるっとプレイで、「楽しければいいや」タイプでした。
だから、そういうボスに対してもイベントとして面白く参加。
それに、回復役のジョブで高レベルのSさんがいるから、安心していました。
ボス戦では、あと一息というところで負けてしまいまいました。
みんな死んでしまったのです。
死ぬとチャットしかできません。
リーダー「ギルドの人に蘇生魔法、頼む?」
そんな話をしていると、Sさんが突然こんなこと言い出しました。
「ごめん、私の回復が遅れちゃって……」
Sさんが謝ることはなにもありません。
私は後衛で隣にいたから、Sさんがすごかったのを知っているんです。
自分の仕事(回復)はしっかりしつつ、攻撃のサポートもしていました。
私という足手まといを抱えつつ、「はなちゃんは頑張ってるよ」なんてフォローもしてくれました。
そんなSさんの回復がもしも遅れたのだとしたら、私というお荷物がいたからでしょう。
お荷物と自覚しつつ、なぜ私はこんなに開き直っているのか……。
というか、別に誰も悪くないよね?
ボスが悪いんじゃん?
そんなことも言えない空気。
私はゆるっとプレイですが、こういうイベントを真剣にやる、というのもスタイルです。むしろ後者のプレイスタイルのほうが多いのでは。
そんなわけで、みんな黙り込んだその時でした。
「いやいや、Sさんの回復は完璧だったよ」
そう言ったのは、リーダーでした。
リーダーは続けます。
「むしろ、ボスの特殊攻撃を前衛側で防がなきゃいけなかったのに、俺らがそれができなくて、後衛二人を死なせたことで全滅したんだよ。ふがいない」
リーダーはそう言った後、冗談めかしてこう言います。
「それに俺、連携技失敗しちゃった」
すると、ギルドの前衛メンバーが「あっ、それで手ごたえなかったのか」とか、「サラッと言うなよー」とツッコミを入れます。
リーダの発言で、その場が和やかになりました。
そのあとリーダーは、通りかかった見知らぬ人に蘇生魔法を頼みんでくれました。
命の恩人に、リーダーは「ありがとうございました。助かりました」と丁寧にお礼を言っていました。
私はそこで思ったのです。
リーダーって、私より十二歳上というだけではなく、精神がとっても大人。
その時、リーダをカッコイイと初めて思いました。
私は中学の頃からの生粋の年上好きです。
高校の時に好きだった先生は、十七歳上でした。もちろん片思いですが。
でも、「素敵だなあ」と思った年上の人って、みんな結婚してる!
その中でもリーダーは、独身の年上なのでレアでした。
とはいえ、この気持ちがラブなのかライクなのか分かりません。
そもそもオフ会で一度会っているとはいえ、ゲーム内で恋するなんて、ありえないでしょーと思っていたのです。
ちょうどその頃、周囲の友人は結婚ラッシュでした。
人生初の結婚式&披露宴に出席したり、高校の時にカップルだった二人が夫婦になったことを年賀状で知ったり……。
それまで、結婚=遠い世界の話だと思っていましたが、急に現実味を帯びてきたのです。
そのうち、母までもがこんなこと言い出しました。
「千世子が結婚する時は、披露宴は盛大で、お色直しには和装で」
そんな「麺かためで、にんにくマシマシで」みたいなノリで言わないでくれ……。
私は周囲の結婚ムードについていけませんでした。
ここでさくっと書きますが。
私は持病があるので、日常生活にだいぶ支障が出ます。
オフ会に行けたのは、持病のことを先にリーダーにだけ相談しておいた、というのが大きいです。
そのため、なかなか就職もできず、そもそもバイトもなかなかできることがなくて、ようやくできるバイトを見つけてフリーター。
そんな私に結婚とか無理でしょ、と思っていました。
でも、世間ではもう23歳という年齢は立派な大人。
それどころか結婚して子どもがいる同級生もいるのです。
怖すぎる、世間……。
いや、私が世間からだいぶ浮いているのか……。
でも結婚って別にしなきゃいけないもんでもないしな~
そもそも相手がいて、その相手も結婚したいと思って成立するからな~
そんな感じで、結婚というもの自体を他人事としか見ていませんでした。
そんな私は、どんどん引きこもり街道まっしぐら。
家にいる間は、ずっとオンラインゲームをしていました。
週1、2回くらいにフラッと外出(主に買い物)はするのですが、夜九時前には必ず家にいました。
だって、そのぐらいの時間からギルドのメンバーはログインしているのです。
お昼にイベントがあると聞けば、出かける予定は入れずに朝から待機していました。
完全にゲーム中心の生活でした。
オンラインゲームは、慣れてくればとても面白い経験ができます。
新しい街を一人で迷子になりつつあちこち観光したり、海を見にひとりで遠出をしたり(ゲーム内でも一人行動の私)
船に乗っていると、たまに海賊が出る、というイベントがありました。あれは楽しかった。でも敵が強すぎて即死していましたが……。
まったく知らない人と冗談を言い合ったり、モンスターに追いかけられて負傷していると見知らぬ人に傷を治す魔法をかけてもらったり。
私はようやくゲームライフを楽しむ余裕が出て、プレイ日記(ブログ)も始めました。
だんだん、ゲームの記録というよりは「ブログのネタを探しに行こう」という理由で、ゲーム内で冒険をするようになりました。
ブログを書いているうちに、同じゲームをしているブロガー仲間ができていきました。
こうして当時を振り返ると、めっちゃゲームを満喫してる。
私がゲームにハマった理由は、オンラインゲームの良さに気づいたから、というだけではありません。
やっぱり、リーダーが気になっていたからです。
でも、なぜ気になるのか、いまいちよくわかりませんでした。
そして、よくわからないからこそ、ゲーム内でリーダーと遊ぶことにしたんです。
リーダーがソロプレイをしている時や、クエストなどをこなしているだけのまったりプレイをしている時を狙い、その邪魔……いや、ちょっかい、いや、遊びに混ぜてもらっていました。
リーダーは大人の男性の見た目のキャラですが、私は幼児の見た目のキャラなのです。邪険にはされません。
むしろ、幼児のキャラだからこそ、女性としてまったく意識されませんでしたね。ええ、そりゃそうでしょうとも。
リーダーと遊ぶのは、とても楽しかったです。
絶対に笑わせてくれます。
実は私は、高校二年生ぐらいの頃に悟ったんです。
「付き合う人は面白い人がいい」と。
そして、その悟りは、その頃にもありました。
ゲームのプレイ日記を始めた頃、私はあるブログを見つけました。
愉快な夫婦の日常をつづったブログでした。
最初は、そのブログの文章が面白くて読んでいましたが、夫婦の楽しそうなやりとりがとても幸せそうで、それと同時に羨ましくなってきたのです。
結婚願望があまりなかったはずなのに、その夫婦のブログを読むうちに、「こういう夫婦になりたい」と思うようになりました。
そして、リーダーと遊んでいるうちに気づいたんですよ。
あれ? この人、私が探し求めてる人では?
この人となら、面白い夫婦になれるのでは?
理想の夫、なのでは?
いや、ちょっと待て、私。
恋愛感情すら認識していないのに、結婚相手?
何を考えてるんだ? 一回会っただけなのに。
人生に関わることなんだから、もっと冷静になったほうがいいよ。
そう自分にいい聞かせました。
そうこうしているうちに、日常生活にも変化が出始めたのです。
バイトの休憩中や買い物をしている最中に、ふっとリーダーのことを考えてしまうのです。
本当に無意識のうちに、「こういう時、リーダーだったら、どうするんだろう?」みたいなことを想像してしまいます。
それに気づいた時、私は確信しました。
私は、リーダーのことを好きなんだ。
これライクじゃなくてラブ(なんか懐かしい響き)
そして、リーダーとひょんなことから、個人的にメールをするようになったんです。
でも、その理由は決してロマンチックなものではありませんでした。
ゲーム専用の中古のテレビを買う予定なんだけど、何がいいかなあ。
そんなギルド内チャットの私のぼやきにリーダーが反応し、流れでパソコンでメールをすることになったのです。
そして、それがきっかけで、リーダーとメールのやりとりをするようになりました。
最初はパソコンのメール、次に携帯電話のメール。
携帯電話のメールアドレスを聞いたのは、私でした。
まあ、好きだから聞いちゃうよね。
私は基本的には、好きになると自分から告白するタイプ。
でも、リーダーに告白をする勇気はなかなか出ませんでした。
だってもしも、これで告白をOKしてもらったら、ゴールは結婚?
未知の世界すぎる……。
とりあえず、リーダーは独身で彼女がいないことは先に聞きました。
結婚願望はあるけど、お見合いは失敗続きでもうあきらめてる、みたいな話を聞きました。
これは、私でも入り込む隙(いや言い方……)はあるはず!
そんなふうに思ったものの、告白の決心はつきません。
リーダーへの恋心で悩んだり、バイトのことで悩んだり、将来の漠然としたことで悩んだり、私は不安定になっていきました。
ゲームでもキャラを家(ゲーム内の家)に待機させて、ギルドのメンバーとチャットをするだけの日々が続いたんです。
バイト先で病気を理由にイジメに遭ってバイトを辞めたり、次のバイト先を決める時に、「ずっとフリーターでいいのかな」と思ったり。でも手に職なんかないし、学もないし経験もないしな~。
そして、どんどん結婚して連絡が途絶えていく友だち。寂しい。
親は私が結婚をすると思っているし、でも私、なんにもできないし。テレビにアンテナがいるかどうかも分からないし。
あーあ、消えたいな。
そんなふうに思ったことは、何度もあります。
だけど、誰にも言えませんでした。
そもそも、そんな話をされても困るだろうし。
でも、誰かに沈んでいく自分を助けてほしい。
それなのに助けてほしいって言えない。
私がそんなふうに、モヤモヤしていたある日。
リーダーに、相談ごとがあったのです。
相談内容は、本当にちょっとしたことで、ゲームに関することでした。
リーダーは、とても親身になって相談に乗ってくれたんです。
そして優しい言葉をくれました。
そこで私は気づいたんです。
私はこの人と結婚がしたい。
それにはやっぱ告白するしかないでしょ!
当たって砕けよう。
そんなわけで、リーダーにメールで告白しました。
リーダーは、めちゃくちゃ戸惑っていたようです。
でも、私が告白する前から「彼女いるの?」とか「十二歳年下も恋愛対象なの?」とか聞いてきたので、うっすら私の思いには気づいていたみたいです。そりゃあバレます。隠すの下手過ぎか。
リーダーは、私の気持ちは嬉しいと言ってくれました。
そういうわけで、告白を前向きに考えてくれたのです。
二度目にリーダーと会ったのは、これまたゲームのオフ会でした。
規模は小さく十人もいなかったはず。
愛・地球博に行きました。
そこで何がどう、というわけではありません。
お互いに二回目に会った、というだけです。
あと、リーダーはこの暴走特急みたいな小娘(私)が、軽いノリで告白をしてきたのではないか? と不安に思っていたみたいですね。
リーダーとしては突然の告白だったでしょうし、色々と疑うのも無理はありません。
こうして、私とリーダーはそのすぐあとで付き合い始めました。
結婚前提で付き合い始めたのですが、それを報告したら母がめちゃくちゃビックリしていました。
まあ、家でゲームばっかりしていた娘が、突然、結婚前提で付き合ってる人がいて、相手はゲームの中の人? は? なにいってんのこの子? ですよね。
とはいえ、リーダーはとてもできた人なので、両親も快諾してくれました。
ギルドのメンバーには、婚約してから報告しました。
みんな驚いてはいたものの、何人かの人は、「最近よく一緒にいるなあと思ってた」と言われました。なるほど、そういうところでバレるのね。
そして、ギルドのメンバーの提案で、ゲーム内の結婚式に申し込んでもらいました。
ゲーム内の結婚式は、キャラ同士が結婚式を挙げます。
ちゃんとキャラ用のウェディングドレスと白いタキシードもあるのです。
まあ、お金(ゲーム内通貨)払ってますから。世の中お金でどうにかなるもんですね。
そして、日取りや時間も決め、神父様(中は運営の人)も来てくれて、リアル結婚式のように進行していきます。
結婚式にはギルドのメンバーだけではなく、ブログ関係で仲良くなった人たちも来てくれました。
ゲーム内の結婚式は、はじまると同時に朝日が昇るという演出。
私は、あの時見た朝日と、みんなの祝福の言葉を、一生忘れません。
あと、神父様のキャラがめっちゃかわいかった!
そんなこんなで、私より先に、Hanachocoのほうがウェディングドレスを着て、夫に愛を誓ったのは、感慨深いと同時に不思議な経験でした。
そして、リアルの結婚式もしました。
披露宴では、スクリーンにゲームを映し、ギルドの仲間にリアルタイムでお祝いの言葉をもらいました。
リアルの結婚式も披露宴も、とても良いものとなりました。
お色直しは和装にしたし。
こうして、2006年の11月18日。
私と夫は正式に夫婦となりました。
私と夫が結婚してから、あのゲームのギルドのメンバーもログインする人が減っていきました。
私と夫がプレイをしていた時が、どうやら一番のピークだったようです。
他のゲームが出たり、みんなリアルが忙しくなったりして、ギルドの活気はなくなっていきました。
あれから18年。
私と夫は、オンラインゲームをしばらくやっていません。
いずれプレイしたいと夫は言っていますが、私はハマりすぎるタイプなので、後ろで見ているだけかな。
でも、もしもあの時のギルドのメンバーがいたら、ゲームをしたくなるんだと思います。
そういえば、私のデビュー作のあとがきを読んだ夫がこう言いました。
「ワーカーズ(ギルド名)のみんな、元気ー?って書かなかったんだ」と。
あとがきに、超個人的なこと書く勇気はありません。
だから、ここでいいます。
ワーカーズのみんな、元気ー?
私は、あれからなんやかんやあって、ライターやって、作家にもなれました。
それにしても、みんなどこにいるんでしょう。
もちろん住所を特定なんてする気はありません。さすがにそんな趣味はありません。安心してください。
ただ、元気でやっているかどうか。
それだけは知りたいです。
どうか、ワーカーズのみんなが今日もどこかで楽しくゲームをしていますように。
もしも、またオンラインゲームでパーティが一緒になったら、遊んでやってください。
あの頃の私よりは、役に立つと思います。たぶん。
それでは、いずれまた。
ゲームの世界でお会いできるといいですね。
オンラインゲームで出会った人と結婚した話。 花 千世子 @hanachoco
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