幸せな日々Ⅵ

ミンミンミンミン・・・


うぅ。


窓越しに入ってくる蝉の声で意識が覚め始めると、あまりの暑さに寝苦しさを感じて起き上がった。


私は、だらしない寝癖のはねた長い髪と倦怠感のある体で、欠伸をしながらリビングへ足を引きずると、テーブルの上に置いてあったエアコンのリモコンを探し、クーラーをかける。


ピピッ


クーラーの前で涼しい風を浴びると、ようやく学校の支度をしようという気になった。


いつもの朝の支度を始める。


私は夏服となった半袖の制服に着替えて、鏡を見ながら身だしなみを確認し、バッチリだろうと判断すると、スクールバッグを持って灼熱の日光が降り注ぐ外へ繰り出して学校へ向かった。


クラスでは既にクーラーがついていて、その涼しさに開放感が体中に広がった。


今日は体育の授業でバレーをしていた。


体育館の広さは同時に二試合できるぐらいのコートの広さだったので、前のチームが終わるまでステージの上で友達と座りながら話し込んでいた。


彼女は高校を卒業した後は看護師を目指して頑張りたいと言っていたけれど、自分の学力が足りているかどうか心配だと悩んでいた。


そこで私は「苦手なところがあればいつでも教えてあげるよ。今日の放課後とかはどう?」と言ったら彼女は喜んでくれて、その日の放課後に教えることになった。


私もそろそろ考えなくちゃいけないのかな。


でも、将来の自分なんてあんまり想像できないや。


私は友達とこう過ごしている日常がとても幸せだよ。

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