幸せな日々Ⅱ
ピピピピピ・・・
スマホの目覚ましが朝六時を知らせている。
私は布団の中から手を出して、いつも寝る前にスマホを置いてある場所の辺りにないか左右に腕を動かしながら、その場所を突き止めると、音を消すために顔は上げずにとりあえず指で画面を連続でタップする。
そうしていたら、さっきの音が鳴り止んだので、私はホッとして、冷たい外にある手を温かい布団の中へと再び潜らせて、二度寝しようと企む。
でも、顔がピリピリするほどの寒さだったので目が覚めてしまった。
仕方ない、学校に向かう準備をするか。
私は起き上がり、いつものように学校へと向かう準備をした。
鏡を見ながら、寝癖がないか制服が乱れていないかを確認する。
そして、首にマフラーをかけ、もこもこの手袋をはめたら、外を出る準備は万端!
バスに揺られ、電車に揺られ、ようやくいつもの高校まで辿り着いた。
下駄箱には仲のいい友達がいたので、声をかけて、最近気になっている俳優さんの話とかしながらクラスまで向かう。
クラスに着いて、教材を机の中へしまっていたら朝礼が始まった。
・・・
四限目の授業が終わったころにはお腹はもうペコペコ。
さっきの友達と食堂に行って、一緒の豚丼定食を食べる。
なんだか今日の担任の先生が不機嫌そうじゃなかったかと言い合ったり、友達が新しく使い始めたという化粧道具について聞かせてもらった。
友達とのお喋りはいつも楽しい。
最後の授業が終わり、担任の先生がやって来てホームルームで連絡事項が伝えられると解散に。
私は図書室に寄り、読み終わった小説を返却ポストへ投函した。
私の読む小説はいつもハッピーエンド。登場人物たちにはやっぱり幸せになってもらいたい。彼らが悲しい運命に遭っているのをただ見ていることしかできない終わり方なんて、とても辛くて見ていられない。だから、もし私が作家になったら、きっと最後はハッピーエンドで終わらせるだろうな。
特に部活に入ってはいないため、そのまま帰宅することにした。
さっそく家に着くと制服を脱ぎ、楽な恰好になって、リビングでくつろぐ。
そして、母が作ってくれた夕飯を家族で囲んで、「いただきます。」って挨拶をしてから、今日の学校での出来事なんかを喋りながらおいしい料理をみんなで食べる。
何の変哲もないかもしれないけれど、私はこんな平和な日常が大好き。
ずっと大切にしたい。
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