第4話

「先生って、すごくオバサンだよね」


Cちゃんに言われなくても知ってます。私はどこから誰が見てもオバサンだと言う事を。

いや、むしろお婆さんに近い。同じ年代で孫がいる人もいる。


「あら、Cちゃんだって何十年もしたらオバサンになるのよ~」と返したら「違うもん!あたしは大きくなったらキレイなお姉さんになるんだもん!」とふくれっ面をされた。


確かにキレイなお姉さんになるだろう。しかし、その後がある。先生だってキレイかどうかは別として、お姉さんの時代があった。今はその面影はなく、昔の写真とは別人だ。


いやいや時代は変わりつつある。SF小説の様に、薬を飲めば老化せずお姉さんのままでいられる未来が待っているかも。


不老はある程度叶うとしても、不死はなかなか難しいだろうな…必ず死が待っているのだけど、その時の苦しさと恐怖が厭だ。全身麻酔を経験した時の様に、全く無の世界ならいいけど、どうなるか誰も生者は知る事が出来ない。


「Cちゃんも必ずいつか死ぬのよ」なんて言葉は、敢えて言わない。大人になれば自ずと気付くはずだから。

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