もらいもの

初めて

昭和、平成、令和と時代がそれぞれのいい所も悪いところもあると感じる。だが、昔から変わらないものもあり、例えば駄菓子屋や宝くじ、減ってきてはいるが商店街の福引もそう。


昭和と令和では物価が全然違い、昭和で変えた値段では令和になった今では買うことは出来ない。そして少子化に拍車をかけて労働生産人口が年々現象をしている。


どこも人手不足と嘆いており、人材の確保に翻弄されている。接待でスポーツ観戦のチケット配布等は今もあるみたい。タブレットで授業前にニュースで見ていた葵結あむだった。


今では優秀な人は日本にとどまらず、世界各地でそれぞれの分野で活躍する姿を見るとスゴいなという憧れの目で見ていた。


学校が終わり、いつものように葵結あむは仲良しの瑠那るなちゃんと共に帰っていると家で遊ぼうと誘ってくれた。


瑠那るなちゃんの家に行く前に家に帰ってママに裏に行ってくるねと伝えた。これは瑠那るなちゃんの家に遊びに行ってくるねということを指していた。


ランドセルを自分の部屋に置いて裏にある瑠那るなちゃんの家に向かった。呼鈴を鳴らして部屋に案内をされる。


学校での出来事やマンガやアニメの話で盛り上がっているとランドセルのことが話題になった。


葵結あむちゃんの背負ってるランドセルかわいいよね。見に行った時、沢山種類がありすぎてどれにするか決めるのにお店で何時間いたか分からないくらいそこにいたよ」

そう笑いながら話す瑠那るなちゃん。


その時、葵結あむはあることを思い出して瑠那るなちゃんに話し出した。

葵結あむね、ランドセル買う時に2種類で最後まで迷っててママに両方欲しいって言ったら怒られちゃって。それで店員さんがそれならばランドセルのサブスクがあるからそれならどうですか?って提案されたの」


でも、葵結あむちゃんずっと水色のランドセルたよね?変えてるところ見たことないよ。


そう。それもそのはずで当事者の葵結あむ自身も今の今までランドセルのサブスクをしていたことを忘れていたからだ。教えてくれたお礼ではないが、ランドセルを変えた時はまた一緒にランドセルで写真を撮ろうと約束した。


しばらくすると瑠那るなちゃんのママが部屋にオレンジジュースとクッキーを持ってきてくれた。買い物してくるからお留守番よろしくねと去っていった。


お喋りが弾み、気づいたら瑠那るなちゃんのママが帰ってきて嬉しそうに福引を当てたと話していて景品はBリーグの招待チケットでよかったら行かないかと誘われた。


そういえばママも昔、バスケットボールをやっていたって言ってたな。テレビでは見たことあるけど生では見たことないから行きたいと即決した。


しかし、小学生の女の子だけで行くのは危ないからと瑠那るなちゃんのママ、葵結あむのママで行くことになった。


またしてもパパと実紅みくは家でお留守番をすることになった。

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