色えんぴつみたい

現代的

疾走事件の翌日、新しい犬小屋で寝ている実紅みく。まるで自分は関係ないよと言わんばかりにスヤスヤの寝ていた。しかし、いくらお散歩が好きだと言っても隣の野田市のだしまで行ったことに未だに信じられない。


朝ごはんを食べながらそう言いつつ、スマホで犬の速さやどれくらい移動できるのか調べていた。調べると犬種によるが、時速35キロから40キロ、これは原付の同じくらいかそれよりも速いくらいだ。それと、サモエドは活発で毎日1時間以上の散歩が必要と書いてあった。


改めて窓越しから実紅みくの表情を見て大きいのに元気いっぱいでお散歩が好きだが、まさか常総市じょうそうしから自分の力だけで隣の市に行くとは思いもしなかった。


これ以上実紅みくとがめるのは可哀想だが、遠くに行かないように注意するのと目を離さないことを家族で徹底しよう。


この件についてはもう終わりにしようとパパがテレビのリモコンで違うチャンネルに切替えるとランドセル特集を行っており、葵結あむの顔を見つめた。


実紅みくの話から今度は来年、小学生に上がる葵結あむのランドセルをどうするかという話に変わった。とはいえ葵結あむとしてはランドセルにどんな色があるか見当がつかない。


次の週末にショッピングモールで見てみよう。ちなみにパパとママの時は男の子は黒色で、 女の子は赤色が主流でクラスに1人くらい違うランドセルを背負っていたかな。


その話を聞いてママも確かにそうだったよねとうなづきながら話を聞いていて、今は何種類あるのか把握出来ないくらいあるよね。


その話を聞いてますます話を聞いて分からなくなった葵結あむ。何色があってどんなのがいいのか見ないことには決められないという気持ちだった。


翌週、パパは実紅みくとお散歩とお留守番でママと葵結あむの2人でショッピングモールでランドセルコーナーに向かった。


定番の赤からかわいい水色やラベンダー色の他に複数の色が混在していてこれは何色と表現をしたらいいのか分からないけどかわいい色が多く取り揃えされており、葵結あむもどれにするか悩んでいた。


思わず葵結あむは水色とこのミントグリーンとラベンダーのやつの2つで悩んでいてどっちも欲しいな。それに対してママからどっちか選ばないとダメ、今日じゃなくてもいいからどっちかにしてと強く言われた。


そのような親子喧嘩をしていると店員さんからある提案を打診された。


「それならばランドセルのサブスクはどうですか?それなら毎年違うランドセル背負うことも出来ますよ」


ママは聞き返した。

「サ、サブスク?サブスクって月額支払えば利用出来るあのサブスクですか?」


そうですよと笑顔で微笑んだ。

葵結あむの顔を見てお姉ちゃん、どのランドセルにする。そう優しく声をかけてくれていつでも変えれるなら水色がいい。


その話を横目にママはスマホの電卓でランドセル1つを使い続ける方がいいのか、サブスクの方がいいのか。その場で契約をせず、家に帰る。


パパとママ、葵結あむと3人で家族会議でサブスクでランドセルを買うことを決めた。ランドセルを変える時はその都度、実紅みくも一緒に写真を撮ろうと決めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る