第4話 謎解きのジクソーパズル

 出張帰りの夫の下着の間に滑り込まされていた謎解きのジクソーパズルは、お菓子でも薬でもない、真ん中に丸いふくらみを残したパッケージのかけら。


 寝室に出しっぱなしになっている集合写真は夫の社員旅行の時の物……一番かわいい女子社員の顔を意味もなく睨むのも疲れた。


 そんな私なのに……私と夫の物が積み置かれた寝室に戻ると、

 夫は諦めてはいなかった。


 押し倒されて、もどかしくパジャマのボタンを外され、をたくし上げられる。


「寒い!!」


 私の言葉に、夫は唸りながらエアコンのリモコンを掴む。


 反応の悪い古いエアコンがようやく動き出した頃には、私はまるで調理される前の、今朝の丸鶏。

 冷え切ったカラダを、そのままオスの臭いのする冷たいボウルに入れられている…


 私を扱う夫のはルーティンワーク。


 しかし冷たいボウルには上下左右から聞き耳をたてられていて……


 リア充を装う私は、夫のびちゃびちゃの舌使いに作り物の声をあげる……


 エアコンからは吐き出されたホコリの臭い……


 私はそれにも塗れてまみれてしまうのだろうか……


 イヤだ!!

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