第2話 悪闇

「やっと見つけたよ..."能力者"、」


「・・・え?」


また突然のことで、顔にはてなを浮かべていると、青年が言った。


「まぁ怪しいよね、笑 僕は神楽かぐら、これ本名ね!名字はないんだよね...。よろしく!」


「は、はぁ…?」


意味がわからないがとりあえず握手に応じる。青年は、袴のような着物を着ていて、赤・黄・橙の三色が使われた炎を連想させる柄で、群青っぽい色で髪が長く、後ろで縛っている。


とりあえず今日は学校を休み、家へ帰ることにした。

どうやら青年はらしく、呪文を「禊、禊おくにな おくにな」という節から始まる詠唱をすることで、あの化け物のような存在と戦ったり、祓うための術が使えるらしい。


あの化け物は、妖怪や幽霊が凶暴化した悪闇アクヤミという存在らしく、原因は詳しくは分かっていないそうだ。


(それにしても...なんで神楽は俺を"能力者"って言ったんだ?)


不思議がっていると突然、


「てめぇか?神楽の言う"能力者"ぁ...ヒッヒ!」


屈強な男が現れ戦闘態勢を取り始めた...。

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