つらつらら

@uzomuzo-2501

第1話

年末の世間が忙しなく回る中、駅のホームの際を歩き後方から警鐘が聞こえた。合図ともとれるその音は僕にはあと一歩及ばなかった。落ちてしまえばすべてキレイにできる。結局目標のない僕が一生懸命生きたとして一体何になるだろうか。自殺願望があるわけではない。生きていれば楽しいこともあるだろうし、良かったと思えることももちろんある。ただ、そんな小さなことはこの無機質な人生においては水にもなり得ないのだ。そんなことを頭の中で考えながら自問自答を繰り返し、いつもの最終電車に乗った。



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