恋愛相談室
夜8時。僕は桜とボイスチャットを繋げる。
「あの……これ本当にやるの?」
「もうXで発表しちゃってますから逃げられませんよ。」
僕は再びこれから始まる配信のサムネイルを見る。
『森宮桜の恋愛相談室』
うーん、この……
「言っておくけど僕、恋愛経験ないよ?」
「大丈夫ですよ。こういうのは雰囲気でやるものですから。」
桜はそう言うと配信開始のボタンをクリックした。
2
「はい。始まりました。森宮桜の恋愛相談室。今回はゲストをお呼びしています。どうぞ。」
桜が落ち着いた声で話し始める。
「皆さんこんばんは。海野です。えーと、今日は恋愛相談?恥ずかしいんだけどあまり経験ないんだよね。よろしく。」
「それでは最初のお題を読んで行きましょうか。」
『お二人の好きなタイプを教えてください。』
「どうですか?海野さん。」
「僕?僕は……」
コメント欄に緊張が流れる。
「好きになってくれる人がタイプかな。桜は?なんかさ、僕くらいの年の男ってさ、〇〇がお前のこと好きらしいよー。とか言われたらなんかその人のこと意識しちゃうんだよな。あ、ごめん。主語大きかったか。桜は?」
「私は能力とか容姿関係なしに見てくれる人ですかね。その、海野さんってもしかしてチョロい?」
「そうだね。多分チョロい。」
「海野さんは私のことをどう見てますか?」
「急だね。まあ、桜のことは……同期っていうか友達って感じかな。確かに桜は可愛いと思うし、たまに怖いって思う時もあるけど普段優しいし。その、大事な友達って感じかな。」
「海野さんってそういうこと簡単に言いますよね。」
「あ、ごめん。その、可愛いとか言って。」
「そこで謝るのは違くないですか?」
「何て言えばいいんだよ!これ!」
「私は可愛いって言ってもらえて嬉しかったですよ。それじゃあ次の質問に移りますね。」
『男女の友情って成り立つと思いますか?』
3
皆さんはどう思いますか?コメントで教えて下さい。
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