お隣は……

 一度状況を整理してみようか。

僕はインターホンがなったからドアを開けた。そしたら桜がいた。

そして……


「海野さん。今日から隣人として、よろしくお願いしますね。」


なんか隣に桜が住むことになっている。

どういうことだろう。情報が完結しない。

隣?そう言えば、僕の家はマンションの3階の2号室。桜が住んでいるのは……


「1号室ですね。」


あ、隣なんだ。


「そういうことになりますね。」


そう言えば、さっきから僕何も言ってないのになんか桜勝手に答えてない?


「ねえ、ところでなんでさっきから心読んでるの?超能力者なの?」


僕が指摘すると、桜は目を細めながら、


「ふふっ。それはどうでしょうね。」


「頭にアルミホイル巻こうかな。」


僕は台所からアルミホイルを持ってくると、頭に撒き始める。

ちょっと怖い……でも悪い人じゃないとは思うんだよな。


「と……とにかく、今日からよろしくお願いしますね。あ、カレー作り過ぎてしまったので少しお裾分けしますね。」


僕はアルミホイルを頭に巻くのをやめて桜からカレーの入った鍋を受け取る。


「あ、それはありがとう。」


僕が受け取ると、


「あ、一緒に食べませんか?」


「うん。いいよ。」


それから二人で昼食をとった。食べている間、桜がこちらをジーッと見て来て少し怖かった。


 

 数日後、僕は高校に初めて足を踏み入れた。

僕は指定されたクラスに入り、座席表を確認して席に座る。

すると、隣には……


「あら。海野さん。今回も、隣なんですね。」


(同期の美少女vtuberが隣にいるんだけど⁉︎)

桜がいた。





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