第十四話『巨体!? サタングロス』

 時刻、12時をかなり過ぎる頃。


 針葉樹モミの森の遥か上。

 猛烈に吹雪ふぶく、フィンランド領空。

 クリスマスの夜空に、悪魔の十字架サタンクロスが、再び、現れた!



      ⬛︎

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 そこに居合わせた、さんサンタ!

 (※マイコー的SOMETHINGもいる)


 🎅🐓🎅🐓

 🫎🐓🫎🐓

  🐔🐔    

  🐔🐔

 灼眼の白い三太鹿合成獣レッドアイズ・ホワイトサンタウロスの二体は鶏唐揚げチキンが右手から止まらなくてあたふたしているし……

   🫎✨

   🎅✨

   ✨

 醸造酒喰らいの黒き三太鹿合成獣ブリューエイジ・ブラックサンタウロスは、白い大閃光に包まれているし……

   🕺<ポゥ!

 マイコーの『Black ◯r White』は大サビに突入しているし……


 なんだか情報量が多い!


「もっとだ! もっと! ワク! ワク! 血! 血! ワク! ワク! 血!」

 大魔神サタンの声。

 風邪気味なのか、ちょっと声がヘン。


 そして赤い悪魔レッド・アクーマーの一体一体が、注射器インジェクションを持っている。


「何をしているかって? これはな……血液の入ったお注射だよ! みんな大好きだろう? 新鮮なの血のお注射! はいぃぃイイイ! 定期れんぞく接種100本目の大台突破ァ! おひょー! 血管が泡泡シュワシュワするぞッ! 効いてる証拠だな〜? サタンgrossグロス様降臨まで、あと、44ォん!!!」

 そう叫ぶサタンは……


 なんか、デカい!



~♪ 帝国の◯ーチ from STAR WARS episodeⅤ-帝国の◯襲-的カッコ怖い曲 ♪~


 

 サタンは、赤い液体の注射を144本、つまり12darthダース(これはDarkLordoftheSithシスの暗黒卿ではない)、つまりつまり1grossグロスを打つべく、全身に針をプスプス。注射の度に、全身がムッキムキと、ちょっとずつ巨大化していく。まとっていたスタイリッシュな衣装とマントはビリビリに裂け、焼けただれたような赤紫色マゼンタの肌が、あらわになっている。なんとおぞましいことか。

 

 そうこうしているうちに……


 白き光は収束。


 ホワイト・サンタ ジェダイの帰還も完了した。



 サンタ・オブ・ブレイキングはちゃんと

 付け黒髭は付け白髭に戻っているし

 赤黒三太宇宙服サンタコスモスーツは紅白に戻っている。



三角Δロースサンタ・デルタΔフォース完全体、参上ッ!/


     🎅 🎅 🫎

     🫎 🫎 🎅   


「ただいま……」

 と、ホワイトに帰還したサンタ・オブ・ブレイキング。


「「おかえりッ! 破壊王の三太ブレイキングッ!!」」

 ミニスカー・サンタも、サンタク・サンタも、大喜びで歓迎。


「サタンに妙な注射を打たれて、洗脳されていたみたいだ」


「注射ぁん? アタイ、お注射苦手ェ! だから反ワクぅ!」

「注射で洗脳だとッ!? 恐ろしいな。あと、俺も注射針がどうも苦手でな……反ワクだ」

 ふたりは針イヤ、強靭心臓マックス❤️‍🔥ハート。よって心臓疾患とは無縁である。


「おかげで俺も今や、目を覚まして反ワクだ。で、醸造酒ビールで祝杯、と行きたいところだが……復帰早々、なんだかヤバそうなのがいるなぁ……」

 ブレイキングは、ブンブン腕を回しながら、サタンのいる裂け目の方を見つめる。


「もォ、本当よネェ〜……って待って、あのキショいサタン、って言ってたわよネェ? アタイ……口紅グロス塗るの忘れてたわァン! さいあクゥー!」

 嘆くミニスカー。


緊急発進スクランブル二連続だったからな」

 冷静にツっ込むサンタク。


「そーなの! ほんとやんなっちゃう、塗り塗り……塗り塗り……よォし! これで気合いバッチしだわァン!」


 ミニスカーはを完了したらしいが……


 結局付け髭──という名の呼吸用マスク──の下に隠れるので、意味はない。


「というか、考えてみろ、あの血液注射があるということは……まずいッ! 俺たちの不在のうちに、フィンランドの子供たちが犠牲になってしまったのかッ!?」

 と、衝撃の事実に気づいてしまったサンタク。


\ブンブン♻️ブンブン/

「んー、よくわからんが、俺に任せろッ! とにかくあの全身蕁麻疹じんましんサタンを聖夜の闇に沈めればいいんだな?」

 腕ぶん回しが速度を増しているブレイキング。


「やっぱブレイキング、頼りになるゥ〜」

「わかった。じゃあ、頼んだぞ」

 ブレイキングの実力を熟知しているミニスカーとサンタクは、すんなりと一任してしまう。


 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/


 😈💉🩸👹<111ポォン‼︎


「「……」」

 見守るミニスカーとサンタク。


 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/


 😈💉🩸👹<123ボォン‼︎


「「…………」」

 見守り続けるミニスカーとサンタク。


 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/

 \ブンブン♻️ブンブン/


 😈💉🩸👹<143ボォン‼︎


「ねェ、ブレイキングぅ……まだァ?」

 顎髭ビアードを、ギャルみたく、指毛の目立つ太い人差し指でクネクネ巻き巻きするミニスカー。


「ああ。待っているんだ。お注射が終わって、サタングロスが降臨するのを」

 めプのブレイキング。


「えッ? それは流石に、舐めすぎじゃないかッ?」

 疑問を呈するサンタク。


「敵は強い方がいいからな。強敵をブッ飛ばせると、気持ちがいい」


 脳筋である……

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