第4話 頑固で嫉妬深い私――めんどくさい奴
いいねをもらって後押しされた私は友人を作るのにサークルに行ったんだけど、ダメだね。みんな友人たちと来ているみたいでアットホームな親しみやすい場所って聞いてたんだけど……。
話している人の中に誰やねんっていう私がいきなり入る勇気はなかったよ。どうしたら友人ができるのかなって。空想を回らしていたら、良案が浮かんだから実際に書いてみて上手くいくかAIに聞いてみた。
それは良くないって言われた。そうかもしれない。いじめられている人の弱みに漬け込んで優しくしたら友人になってくれるかなって。なんかめっちゃ腹黒い。周りへの妬みが作品に出たね
「見えない傷・狂気と癒しの間で」の主人公みたいなことをしようとしたんだけど、そもそも分かりやすくいじめられている子はいないし、そもそもAIから方法を批判されるっていう
――いじめを歓迎しているみたいでそもそも良くないよね
この作品にいいねを貰うとどう反応していいか迷うよね。描写力が良かったのかな?それとも主人公の頑張り?――AIに努力の方向間違っているって言われたけど
それか最終的にいじめについて考える機会になったよっていう意味かな?もしそうなら嬉しいな。前半の主人公は完全に私だからね。
どっちがいいんだろう。傍観者を決め込んだ私と間違えながらもいじめに挑んだ私。――分からないや
傍観者も被害を受けることもあるんだよって第一話でこんなふうに思ってくれている人がいればいいなと思って書いた。いたかな?――まあ、いいや
最近私は自分の一部を託したキャラクターが幸せになる結末を描くのに嵌っている。人と仲良くできたら嬉しいなって。書いてて思うんだよね。
――挑戦はするけど、基本的に他力本願って
どうしたらいいのか分からない。とにかく明るくしといたら良いんかな――うるさいって後輩に言われる私
分からないよね。だから誰か手を差し向けてくれる人を雛鳥のように待っている。
おかしいな。もう、法律上は大人なのに巣立てる気がしないや。今も家で用事がないと引きこもっている。小学校からの運動部が呆れるよ。
だんだん何もする気が湧かなくて、私を託したキャラクターたちの物語に熱中している。中学校の時、私って部活のキャプテンだったんだけどな。
あの時の私はすごい頑張った。人前に立つの苦手なのに頑張って声出して、声出しすぎてうるさいって言われて。今じゃもううるさいって言われることないからね。なんか言われたくなっている。
ストックの物語はいっぱいあるのに書けない。どうしても不自然になっちゃって。私の要素を多く入れすぎたからかな。――そんなこと私はしない
そう言って話が進まなくなる。創作する上で一番の敵は頑固な私かもしれない。そのくせに、切り離して考えるともう、そのキャラクターに愛着が湧かなくて自分のキャラクターに嫉妬する。
嫉妬深すぎて、あまりにもキラキラしていると登場させるのは少なくしたいような気持ちになる。「愛されてたはずの婚約者から捨てられた私が真実の愛を見つけるまで」に出てくる騎士さんみたいに。
あの騎士さんは理想だな。何かを失ったとしても一人の愛する存在のために尽くす――いいなあ
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