第3話 いいねは怖い

 俳句は題材が見つからないから書けない。じゃあ、用意してもらおうって思ってテレビの俳句番組で出されるお題を自分なりに詠んで投稿してみました。


 はじめの頃はいつも通り、続けて適当に企画に参加していたんです。なんか良いことがあるのかなって思って、よく分からずに。今はこれはやめた方が良いなって思っています。


 だって、失礼じゃないですか。自主企画に参加しときながら無視って。今では少なくとも自分が参加したものの中で一つは作品を読んでみることにしています。


 私って無視されるのって結構嫌いだったんですよね。友人を作ろうと奮闘している時、私が悪いのかもしれませんが、反応を返してもらえない。そんなことばっかりだったから。


 それで、縁ができたのか「いいね」が初めてもらえました。なんだか、大袈裟だけど、私という存在が認められたみたいで嬉しかったな。

 ――だってそこに私はいるから


 それで私は理解しました。SNSでいいねやフォロワーの数に一喜一憂する人は時間を無駄にしている悲しい人だと感じていたけど、自分という存在が認めてもらいたかったのかなって。


 きっとそんな理由じゃない人も多くいるんだろうし、もう、悲しい人だなんて思ってないけど、だから無知だった私をこれを読んで責めないで欲しいなって。存外、私は怖がりなのかもしれません。


 いいねって怖いなって最近は感じ始めている。貰えることがなかった時は、なんとも思わなかったのに。いいねがないと私が社会に要らないって言われている気がして、現実から離れるためにやっているはずなのに現実以上に傷ついている。


 いいねの魔力って存在したんだなってそんなふうに感じてしまう。


 順番ぐちゃぐちゃだけど、まあいいや。戒めで投稿した「すれ違う善意」で私のペンが不幸にした子がいて、その子になんだかシンパシーを感じたんですよね。


 ヒーローの都合で捨てられる言い方があまり好きじゃないんだけど、悪役令嬢っていうのかな。個人的には大半が悪役はヒーローの方だと思っているけど。


 この作品もヒーローの方が悪いよね。可哀想すぎるよね。自分の都合で捨てられるって。リーダーを任せたよって言ってもらって張り切っていたのにお前をリーダーにしなければ良かったって言われたのを思い出す。


 だから、幸せになって欲しいなって主人公のお父さんに私のシスコンを付与して描いてみた。なんだか、自分って愛が重いんだね。ちょっと妹に優しくしようと思った。


 次会った時に笑いかけてくれなかったら普通に泣くと思う。崩れ落ちるかな?嫌な想像はやめよう。せっかく現実から離ているんだから。


 とにかくこの作品は私の愛が暴走しないように制御したからなんとか上手くいったと思うんだよね。いいね貰えたし。この時のいいねはなんだか主人公が祝福されているみたいでお父さんとして嬉しかった。お父さんじゃないけど。

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