第3話

入学式当日から遅刻なんて


悪目立ちも良いとこだわ!


立ったままの状態で急ぎ、パンを口いっぱいに入れる。


それを、牛乳で流し込み、手を合わせる。


「ごちそうさまでした!」


イスに掛けていた鞄を抱きかかえ

駆け足気味に兄へ声を掛ける。


「じゃ、朔兄、境兄行ってきます!」


「おぅ!!きーつけろよ!」


「行ってらっしゃい。」


兄二人の言葉を後ろ背で聞きながら



私は慌てて家を飛び出した。

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