青髪のホムンクルス
「お! いたいたいたぁ! やぁっと見つけたよ! 探したんだよぉ、何で探してたんだと思う? ねぇ、何でだと思う?」
「ふっふっふぅ。じゃあん! これです!」
「凄いでしょう!? デカいでしょう!? モフモフでしょう!? 作るのに苦労したんだよぉ、この縫いぐるみ! 僕の乗ってるグリフォンがモデルなんだけど、このモフモフ感を出すのに苦労したんだよぉ!」
「そう! 難関だった! グリフォンの毛を一本一本抜いていって……え? そうだよ? これ、グリフォンの毛だよ? 凄いでしょう? 本物だよ、本物! だってぇ、えへへ……今日はクリスマスでしょう? 恋人たちの日でしょう? だから張り切っちゃって! 頑張ったんだよ、僕」
「ふっふっふぅ。へっへっへぇ。いやぁ、あれだねぇ。何だか、ねぇ。照れちゃうねぇ。好きな人にする贈り物って……あ! いや、あの! 今のは、好きな人って言うのは……あぁ、うぅ、うぅぅぅ……! わ、忘れて! 忘れて今の言葉だけ! いや、嘘じゃないんだよ?! 嘘じゃないんだけど、こんな形で伝えるつもりなかったって言うか! あぁ、はぁ、もう……!」
「ちょ、ちょっと外出て来る! 僕が戻ってくるまでに、お返し、ちゃんと考えておいてよね! ちゃんと考えてくれないと、す、拗ねちゃうんだから! 女の子が手作りの縫いぐるみ送ったんだから、そこら辺のお菓子とかじゃ満足してあげないんだからね! 絶対、ぜぇったい、満足なんかしてやらないんだからねぇ! じゃあねぇ!!!」
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