ホムンクルス達のプレゼント計画by外道魔術師の花嫁創造計画
七四六明
橙髪の少女
「こんばんは……、……、ごめんなさい。何を話せばいいのか」
「あぁそうだ。今日はクリスマス、ですね。勉強しました。神の子が生まれた祝祭の日。極月の始まりから今日まで神の子へ祈りを捧げ、本日を祝祭の日として皆で祝うという……それが今では、恋人達の日。家族の日。皆で楽しく食卓を囲む日等、形を変えて今に至る、と」
「……ごめんなさい。こんな話、つまらないですね。ただ、その、切り出し方がわからなくて……私は、あなたに、プレゼントを渡したかっただけなのに」
「何がいいのか、迷いました。あなたが何で喜んでくれるか、悩みました。私は記憶を失い、個性も性格も変わってしまったかもしれないから……でも、考えている間は幸せでした。あなたが喜んでくれている姿を想像して。もしも私のプレゼントで、あなたが喜んでくれたらと思ったら、嬉しくなって、気恥ずかしくなって……
「スノードームです。私が作りました。魔術を使えば、難しい事はありませんので、そんな大したものではありませんが……あぁ、紙吹雪、ですか? そうなんです。光の受け具合で、色を変えるんです。スノードームですから、真っ白なのが普通なのでしょうけど……それだとつまらないのかな、とか……色々、その、考えて、しまって……」
「え? 中の人形の、モデル? それは……えと、私と、その……あなた、です。ですから、その、二人で並んで、同じ、景色を……ご、ごめんなさい……変な事を、言いました。忘れて下さい……!」
「嬉しい、ですか? ……なら、良かった。あぁそうだ。ちゃんと、言わないと、ですよね。メリークリスマス。愛しいあなたへ、神の子の寵愛がありますように」
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