2006年 原子力発電所の猫首(未解決)


 原子力発電所には「燃料交換作業エリア」というエリアがある。そのエリアは、通常時は点検のために作業員が出入りするのだが、燃料が交換される際は一時的に放射線レベルが上昇するため、立ち入り禁止となる。エリアを立ち入り禁止にする際はもちろん、作業員が取り残されていないか厳重に確認してからドアが閉められ、ロックされる。


 2006年12月2日、鳥取県・御魚台原子力発電所。職員は、燃料交換が正常に終了したため、燃料交換作業エリアのドアを開けると、猫の生首が天井を見て口を開ける形で放置されていた。まだ新しいらしく、血溜まりがじわじわと広がっていたのだという。発電所は警察にも報告したが、原因はわかっていない。発電所敷地内や近隣を捜索したが、猫の胴体部分も見つかっていない。発電所のセキュリティは厳重なので、愉快犯が侵入できるような環境ではない。そもそも燃料交換時には作業員が取り残されていないか、エリアを厳重に確認するので、猫の首が落ちていればその時点で気付くはずである。


 それからというもの、同発電所では、燃料を交換する際に(1~2年に一度行われる)同じように猫の首が落ちている事件が、4回連続で発生した。不審に思った発電所がカメラを設置した所、事件は止まり、5回目はなかった。


 何か具体的に知っていることがある方は、警察までお知らせください。

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