第四章 ~『呪いの真相』~
謎を解いた
「
「不在でしょうか……」
「いや、中にいるはずだ」
「どうして分かるのですか?」
「耳が良くてね。小さくだが部屋の中から物音が聞こえたからね」
姿を現した
「私は忙しいんだけど……」
「お手間は取らせませんよ。伝えるべきことを伝えに来ただけですから……」
「伝えることって何よ」
「事件について謎が解けました。
「き、聞き捨てならないわね」
「では納得できるように説明しましょう」
雪華はゴホンと息を鳴らすと、頭の中で整理した推理を披露するために口を開く。
「事件はあなたが部屋を荒らすところから始まりました。蛇の呪いに見せかけるために細工までして……私の評判を落とそうとしたんです」
「違うわ、あれは蛇の呪いよ!」
「いいえ、人間の仕業です。私も部屋を確認しましたが蛇にはできない荒らされ方でしたから」
「ま、待ちなさい! 誰があなたに部屋を見せたの?」
裏切り者を問い詰めるような口調に対して、
「協力者が誰かは、事件の真相とは関係ありませんよ」
「そ、それはそうかもしれないけど……」
「反論は推理に対して、お願いします」
「うぐっ……な、なら、指摘させてもらうわ。今回の事件を引き起こしたのは呪いなのよ。現実の蛇にできない荒らし方ができても不思議じゃないわ!」
超常現象だとすれば、どのような矛盾も説明できる。だが
「そ、そうだわ。あの部屋は密室だった。それはどう説明するの!」
「その謎については既に解明済みです。あなたはあの時、こう言いました。あの日、全員が管理人に鍵を預けていたと。この発言に私は違和感を覚えました」
「どうしてよ?」
「なぜ全員が預けたことを知っていたのですか?」
「――――ッ」
鍵を預けずに自分で持つ者がいてもおかしくはないし、わざわざ会話の中で鍵を預けたと話すこともないだろう。
だが
「そこで私はある可能性に思い当たりました。もしかすると遊びに行く前に、グループを代表して誰かが管理人に鍵を預けに行ったのではないかとね。確認してみたところ、その仮説は正しいことが分かりました。
その際、帰って来るまでに時間が掛かっていたことも確認済みだ。部屋を荒らすだけの時間は十分にあったのだ。
「罪を認めてくれますね?」
「わ、私は……」
「言い逃れせずに大人しく罪を認めてくれるのなら、事件を大事にしないと約束しましょう」
幸いにも部屋を荒らされたのは、
「罪を認めた方が利口だよ。もし大事になれば、後宮からの追放もありえるからね」
「私よ……私が犯人よ!」
震える声で
「動機は私への嫌悪ですか?」
「それもあるわ。でもね、それ以上に
呪いが本当だと分かれば、
「
「いいえ、知らないわ。すべて私の独断よ」
「そうですか……」
(許せませんね……)
その悪意に怒りを覚え、
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