第8話 強く抱きしめられた者
シバは元いた見張り場所に戻り、再び草に身を埋めた。深夜に差し掛かったこともあり、睡魔が思考の曇らせるが考えを止めることはできなかった。
サヤさんが最近引っ越してきた? 男はああ言ってたが知らなかっただけ? もしかして村長側のスパイ? 何を探らせてる? なぜ攻撃してこない? もしかして他の勢力か?
雲が月を覆い、森は暗闇の中に沈んでいた。シバは腕時計を左右に動かし、そのわずかな光の当たり具合で時間を読み取った。もうすぐ見張り交代の時間だった。
立ち上がろうとした瞬間、シバは違和感に憶えた。先ほどまで鳴いていた虫や鳥の声がしない。ゆっくりと深呼吸をして、身を屈めて辺りをよく観察した。闇に覆われ、見える範囲は限られる。それでも辛抱強く待った。
ふと山小屋から少し離れた場所に目が行く。草がわずかに揺れた。何かが這いつくばって動いている。シバはもう少し視野を広く取った。大きい。体長は5メートルほどだろうか。暗闇に浮かぶ草木と土の模様が途中で途切れ、芋虫のようなブヨブヨとした肉塊がそこにはあった。それは右側の複数本生えている腕と左側の異様に大きな一本の腕を使ってゆっくりと移動しており、山小屋に近づいていた。
土や木立とその怪物の胴体が擦れる音が大きくなる。獲物を近くに捉えた肉食動物のようにその行動は大胆になっていった。醜くたるんだそれは腕を使って上半身を起こし、その巨体が現す。背中にはびっしりと触手が生え、その体に不釣り合いなほど小さい下半身は右足が欠損しており、左足を引きずるのみだった。
シバは我に帰り、木の陰に隠れながら小声で無線を入れる。
「敵襲。敵襲」
最初に無線に気付いたのはキシューだった。すぐさま目を開けると銃を構え、辺りを確認する。山小屋の中はみんなの寝息が聞こえるだけだった。次に近くで寝ていたサヤが目を覚ます。キシューはサヤに静かにするよう指示を出すと、離れて寝ていたカイとトサに目をやる。トサは目をこすりながら起きていたがカイは今だに、いびきをかいていた。
キシューは静かに移動するとカイの胸を小突いた。
「ふうぇ、なんだぁ」
「起きろバカ! 敵だよ」
カイは慌てて軽機関銃を手に持つと安全装置を外した。
キシューは部屋を見渡す。先ほどの話し声で村人の内の何人かが起きており、不安げな目でキシューたちを見ていた。キシューは人差し指を口の前に立てて、静かにするよう指示する。それから寝ている人を指差すと「起こして」と小声で伝えた。それに従って村人たちは側で寝ている人の体を揺らす。起こすと口を塞ぎながら、小声で「静かに」と言った。
トサはシバに無線を入れた。
「敵はどこだ? シバ」
「小屋の外、距離は約10メートル。そちらに進行中」
「数は?」
「一人……いや、一体か? ともかく単独ですが、かなり巨大に変異している個体です。体長5メートルほど」
小屋にいた三人は互いに顔を見合わせる。カイが無線を入れる。
「シックル、ウォッチャーから外が見えるか?」
「見えています。シバの報告通りです」
「ハンマーはどれくらいかかる?」
「到着まで約10分」
「了解。シバ、お前の”お守り”使えそうか?」
「いつでも大丈夫ですが、敵が小屋の近くに」
何かが地面を擦る音が小屋の中にも聞こえた。やがてそれは壁や天井からも鳴る。キシューは山小屋の割れたガラス窓をハンドサインで示すと、そこから隠れるように壁に身を寄せ、カイ、トサがそれに続き、慌ててサヤも側に身を寄せた。キシューは村人たちにも手振りで壁に身を寄せるように指示を出した。
「敵が山小屋に取り付いています。隠れて」
シバから無線が入り、ガラス窓から人の吐息が聞こえる。それから細長い指が何本か侵入し、窓枠をがっしりと掴んだ。荒い鼻息が響き渡る。
小屋の中にいる誰しもの心臓が高鳴り、じっとりと汗をかく。
やがて静かになる。あの鼻息が聞こえなくなった。代わりに窓から腕が押し込まれる。常人よりも大きく細長いそれは小屋の中を手探る。キシューは銃を構え直し、いつでもその腕を撃てる用意をした。
怪物の腕は村人たちの側を通ると部屋の真ん中を巡り、次に09部隊の三人とサヤの近くを通った。それから諦めたのかゆっくりと腕が窓に引っ込んでいった。
ふとキシューは横に目をやる。女性の村人が一人、体を震わせ、目からは大粒の涙がこぼれ出ていた。キシューは彼女と目が合い、悟る。もうその女性は精神的に限界だと。キシューは首を横に振るも、彼女はゆっくりと四つん這いで山小屋のドアの方へ向かった。次第に恐怖に押し負け、這う速度が上がっていく。そして不注意にも側にある小棚に足があたり、その上にある空き瓶が床に落ちた。甲高い音が周囲に存在を知らせた。
窓からあの細長い腕が戻って来るのは一瞬のことだった。それは逃げようとしていた女性を掴むと引っ張り、窓枠にその体を打ち付けた。女性は頭から血を流しながらも泣き叫んでいた。キシューは女性を助けようと手の伸ばすが空を切る。窓からの伸びる手は容赦なく力を込め、女性の体を潰しながら窓の外へ引っ張りだした。
山小屋の中はパニックに陥り、村人は叫びながら出入り口に殺到した。その最中、小屋の天井が巨大な力で引き剥がされ、隙間から怪物となった金髪の村人、省吾が顔を覗かせた。
「当たりだぁ!」
その声を皮切りに、村人は外へ散らばる。キシュー、カイ、トサは省吾に向かって一斉射撃を行い、サヤはその場で身を伏せていた。省吾は銃撃の痛みに悶えると巨大な左腕を振りかざし、山小屋をさらに破壊した。09部隊の3人が飛び退き、崩れた建物の破片や木材を避けた。攻撃が止んだ瞬間、省吾は目の前のサヤたちには目もくれず、逃げる村人に狙いを定めて襲いかかった。
「やめて!」
サヤの叫びも虚しく、省吾は蛇のように素早く這って、それから巨大な左腕を横に薙ぎ払う。逃げようとしていた四人が巻き込まれ、吹き飛ばされた。全員が木立か地面に体を叩きつけ、鈍い音を立てるとそれから動くことはなかった。
残る村人は二人。その内の一人は巨大な左腕に弾き飛ばされた大きな石が足に当たり、地面に倒れ込んだ。
もう一人は走って逃げようとしていたが省吾の右の細腕が伸び、その村人の頭を鷲掴みにする。それから地面に何度も打ち付けて殺した。
そんな中、激しい音と共に森の中の闇が一瞬だけオレンジ色に照らされた。シバの放った無反動砲の弾頭が省吾の膨れた体に当たり、爆発と共にその身を削り取る。省吾は痛みと怒りに任せて左腕を振る。シバは後ろに飛び退いて何とか直撃は回避したが、勢い余って傾斜になっている部分を転げ落ちた。
省吾はひるみながらも体の方向を変えると、地面に這いつくばっていた最後の村人を左腕で叩き潰した。
「ああ、ホヨ様! まつろわぬ者を処分致しました。もっと抱きしめてください!」
省吾は天を仰いでは恍惚な表情を浮かべる。
キシュー、カイ、トサ、サヤの四人は崩れた山小屋からどうにか出ると村人たちの惨状にたじろぐ。うごめく巨体を目にするとすぐに木の陰や草むらの中に身を隠した。
「弾は?」
キシューが顎でしゃくる。カイとトサは首を横に振った。
「どうするの?」
サヤは不安げに言った。カイはシバに無線を入れる。
「おい、シバ。お前の”お守り”は効いたか?」
「さっき、撃ちました。一応、命中したんですけど」
カイは物陰から顔を覗かせ、怪物の様子を見た。
「あいつピンピンしてんじゃねぇか。予備は?」
「お守りは一個だけっていう性分でなので!」
「知ってるか? お守りはいくつ持っても良いんだぞ。あと無事か?」
「ええ、無事です。そっちからみて2時方向にいます」
「了解」
トサは横目でカイを見ると呟いた。
「お前の財布、初詣の時に買ったやつでパンパンだもんな」
「そのお陰で生き残ってる」
カイはもう一度無線を入れる。
「シックル、ハンマーはまだか?」
「残り約5分」
省吾は山小屋の周囲に目を配り、巨体を引きずりながら次の獲物を探していた。シバの無反動砲により胴体が傷ついており、そこから体液が地面へ滴り落ちる。それは血の他にも黄色や緑色の粘液も混じり、周囲に異臭を放っていた。
「よそ者さぁ~ん。恥ずかしがらないで出ておいでぇ」
省吾からの呼びかけに誰も答えない。十分な弾薬がない09部隊はあの巨体が去ってくれるのを待つしか無かった。
トサは物陰から這い回る怪物をじっと見ていた。
「何食ったらあんなになるんだ?」
「朝にパフェ、昼にハンバガー、おやつにチョコレート、夜に居酒屋」
キシューが微笑みながら淡々と喋ると、トサが眉間にしわを寄せる。
「何だ、俺の休日スペシャルに文句か?」
「……いいや」
会話の最中、サヤはふと足を滑らす。近くにあった石に膝を強く擦り、傷から血が出る。鋭い痛みで思わず声が出そうになるが何とか堪えた。その様子をカイが見ており、声を掛ける。
「おい、嬢ちゃん。大丈夫か?」
サヤは怪我した膝を確かめると小さく頷いた。
一方、シバは敵の様子がおかしいことに気付く。怪物は突然顔を上に向け、鼻息を荒くする。それは野生動物が空気中の臭いを一生懸命拾っている様に似ていた。急いで無線を入れる。
「何か様子がおかしいです。気を付けて」
シバの無線を聞き、他の4人も身構える。
省吾は何かに気付くと、迷いもせず真っ直ぐサヤたちがいる場所を見つめる。
「この臭い……」
省吾の顔はより一層険しくなった。それから猛スピードでその巨体は引きずると、真っ直ぐ山小屋の側にある木々と草むらの陰に突撃した。
「逃げろ!」
カイが叫び、怪物の左腕が辺りを薙ぎ払う。サヤはとっさに横へ走っては攻撃を退けるが足の痛みに体のバランスを崩す。胴体が地面に吸い寄せられる中、シバが滑り込む形でそれを止めた。
サヤの体勢を立て直すとシバは腕を引っ張り、物陰に誘導する。それからは2人とも息を殺して潜んだ。
省吾はすぐ近くを見渡し、獲物を探す。その息遣いと話がシバとサヤにもはっきりと聞こえた。
「バレないとでも思ったかぁ? でもよぉ、姿は変わっても臭いで分かったぜ。てっきりホヨ様に食い尽くされたと思ってたがまだ生きてたとはなぁ、サナギ様よぉ」
それを聞いたシバは目を丸くして、側にいたサヤを見た。サヤは気まずそうにすると目線を外した。
「え、サナギ様!? 蛹じゃないのに!?」
シバは小声で叫んでサヤを指差した。
「ちょっと、静かに! バレるでしょ。」
「すみません。でもサナギ様って言うからてっきり……」
「何?」
「緑の巨大な塊を期待してたんですが」
「悪かったね。普通の人間の姿で!」
シバは物陰から顔を出し、周囲を確認した。あの怪物はまだこちらを見つけていなかった。すぐに視線をサヤに戻す。
「トサの計測器に反応しなかったのに。何で巫女って嘘を?」
「本当のこと言えるわけないでしょ! 本当に助けてくれるか不安だったし、それにいきなり神様ですって明かしたら信じてくれる?」
「そ、それはもちろん」
「ほんとに?」
「えっと、多分、きっと……そう……かもしれまん」
サヤが眉をひそめる。
「こんな時に楽しそうだなぁ!」
省吾は大声で叫ぶと声のした方向を腕で薙ぎ払った。折れた枝葉や木片が舞い散る中、シバとサヤは走る。省吾はその様子を見逃さず、体をくねらすと後を追った。
「そのまま真っ直ぐ走れ!」
無線からカイの声。シバたちは崩れた山小屋の前を横切る。前の暗がりに3人の人影があった。
「あるだけブチ込むぞ!」
合図を皮切りにカイが引き金をひく。閃光が走り、キシューとトサが続けざまに撃つ。シバも体を反転させ、サヤを後ろ手に回すと銃を撃った。
森の闇に光が瞬き、異形の血が飛び散る。射撃の合間、キシューとトサは「フラグアウト!」と叫びながら手榴弾を投げる。爆発と共に怪物は大きく後ろに引き下がるが09部隊は休まず攻撃を続けた。しかしやがて弾が切れる。音と光が森を支配したのは一瞬だけだった。暗闇の中に血に塗れながらもニヤリと笑う顔が浮かぶ。
「へへ。どうした? もう終わりか? じゃあ次はこっちの番だなぁ」
雲が晴れ、再び月が森を青白く照らす。
「逃げてください!」
シバは叫ぶと、自分の手榴弾を怪物の足元に投げた。爆発で相手が怯むその隙をついて、キシュー、カイ、トサは背を向けて逃げる。シバはサヤの手を引っ張ると走り出した。
省吾は逃げる獲物を追った。背中にある複数の触手を長く伸ばし、なんとか絡め取ろうと動かす。その内の一本がサヤの足を払って転ばせた。シバは思わず足を止めて、倒れたサヤに駆け寄る。
「来ちゃダメ!」
サヤの背後、膨れた体から大きな左腕が伸び、今にも彼女を潰そうとしていた。しかしそれはピタッと動きを止める。
省吾は自分の前方、その暗闇の違和感に気が付いた。月明かりの中でわずかに反射する金属の物体がその目に止まった。瞬間、巨大な物体が駆動音を響かせて飛び出す。人型のそれは体当たりしながら腕部で省吾を抱え上げると、そのまま地面に叩きつけた。省吾は痛みで人ならない鳴き声を発した。
「遅いぞ、シックル!」
カイはその喜びを表すかのように勢いよく腕を振り上げた。
「脅威を検知。排除執行」
シックルの”ハンマー”ボディは金属製の2つの足でしっかり構えると右腕のガトリング砲を展開させた。装甲で覆われた寸胴な体の上部にある球体のカメラモジュールのレンズが暗闇の中で光る。
省吾は起き上がると雄叫びを上げ、ハンマーに向かって突進した。しかし近づく前にガトリング砲による大量の弾丸に晒された。思わず前に出した巨大な左腕は瞬く間に引きちぎられる。
先ほどの勇ましさは一瞬で消え、省吾は痛みで泣きわめく。ハンマーは躊躇なく左腕の熱断ブレードを展開させる。赤熱した刃を下からすくい上げるように突き出すと、怪物の腹に突き刺した。肉の焼き焦げる音と臭いが周囲に広がる。
ハンマーは足で怪物を蹴った。刺さったブレードが抜け、ブヨブヨした巨体は木々を折りながら吹き飛ばされる。ハンマーは自身のカメラモジュールで体液で汚れた左腕とブレードを見回す。
「これだから刃物は……」
シックルは一言呟くと、ハンマーボディを操作する。カメラで再度敵を捉えると左肩のミサイルポッドと右肩の榴弾砲を展開した。脚部を左右に広げて踏ん張った。
「待って! やめ――」
省吾は必死に制止するが、シックルには何の意味もなかった。無慈悲にもハンマーからミサイルと榴弾がそれぞれ数発放たれた。爆炎が森を照らし、省吾の膨れた巨体を破砕し、千切り、燃やし尽くす。衝撃で木々が折れ、草混じりの土がえぐれて宙に舞う。
「目標を破壊」
ハンマーは周りを見渡した。09部隊とVIPは無事だったが、山小屋にいた者たちの死体を全員分確認した。
「申し訳ありません。ハンマーは敵主要施設破壊任務を遂行していたため、到着が遅れました。この場所は78パーセントの確率で安全と判断しましたが……外れたようです」
カイは周りを見渡し、物憂げな表情でため息をするとハンマーに視線をやった。
「仕方ねぇさ。俺たちの仕事に確実なんてない。運が良い奴と悪い奴に分かれるだけだ」
「慰めを検知」
「おう。よく分かってんじゃねぇか」
ハンマーの胴体上部からひょっこりウォッチャーが現れると、素早く地面に降り、それから森の中に入っていった。ウォッチャーは周辺をスキャンすると周りに敵がいないことを確認した。
「周りに敵影なし」
ハンマーはそう報告すると、肩部分の武装をしまった。周りに09部隊とサヤが集まるとシバが話す。
「シックル、状況を報告してください」
「先ほども申し上げたように敵主要施設破壊を実行、任務は成功しています。これにより村の防衛網に穴を空け、後続部隊侵入の足掛かりとなります。ただし本格的な突入を行うには当初の目的である祠、すなわちターゲットの破壊が必要です」
「了解。ですが僕たちはさきほどの戦闘で、弾丸を撃ち尽くしました。補給が必要です」
「それについては心配ありません。現在位置と禁足地の間にパッケージポイントを設けています。そこにハンマーが運搬していた予備弾薬を隠しています」
09部隊は互いの顔を見合わせるとトサが続けて話した。
「じゃあ、そこに案内してくれ」
「もちろんです。引き続き森の中を行きましょう。ルートは確保しています。それと……」
「なんだ?」
「トサ、あなたによるウォッチャーへの嫌がらせの件、上へ報告しました」
トサは顔をしかめた。
「こんな時に報告の報告とは気が利いてるね」
「称賛を検知」
「皮肉だよ。何で俺の時は間違えるんだ? まぁ、いい。ほらさっさと連れてってくれ」
09部隊がハンマーについていく中、サヤは村人の死体の前で呆然としていた。シバがそれに気付き、側に駆け寄ると声を掛けた。
「サヤさん、大丈夫ですか?」
「……この人ね。安達さんって言うの。よく私の所に果物を持ってきてくれた。1人じゃ食べ切れないから巫女たちに分けてた」
サヤは左に目をやる。近くに男性の村人の死体があった。
「あの人は近藤さん。手先が器用で技術もあったから、神社の修繕とかしてもらってた。普段は無口だけど、娘さんのことになるとよく喋る人だった」
サヤは少し遠くにある女性の死体を指差した。
「向こうにいるとは奈緒子っていうの。生まれた時から知ってる。最近、結婚したばかりだった」
サヤの頬に涙が見えた。
「みんな……こんな死に方しなくても良かった人たちなのに」
シバは一呼吸置くと口を開いた。
「……すみません。僕達がちゃんと戦えていたら」
「ちがう、違うの。私が……ちゃんとしっかりしていたら。私が村の人たちを自由にしてあげられてたら、こんなことには」
サヤはそれから何も言わず、鼻をすすり、涙を拭くとハンマーについていった。シバも無言でそれに続いた。
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