第2話 自分の性への目覚め

 ふとした切っ掛けで、アダルトショップに立ち寄った際に、女性用の下着や洋服が入った福袋を見つけ、衝動買いに煽られ購入してしまいました。すぐさまマンションに戻り袋を開けたとき、今までにない不思議な感覚を覚え、まるで今まで自分が男性である事が間違っていたかのように乙女心に襲われ突然スイッチが入ったような感覚を抱いたのです。連日のように女性化について調べたり、洋服を調達したりして自己満足に浸っていました。その時期から前立腺を刺激するアダルトグッズを使い始め、上級者向けのグッズも揃えるようになりました。ある日出張でタイに行った際に、路地裏にあったトレーニングルームに足を踏み入れ、その2階に男性同士が触れ合うスペースがありました。そしてついに、あちらの世界の扉を叩いてしまったのです。ロッカーで着替えを済ませると、薄暗い通路があり、その両サイドにプレイルームがならんでおりました。周りを見渡すと一人の男性がこちらを見つめ後を追って来るのがわかりました。逃げようと思い部屋に入ると彼も入って来て鍵をかけられたのです。逃げるのを諦めたと思われ、そっと近づかれ後ろからハグをされました。男の肌を感じ、首の筋をなめられ、女性らしい喘ぎ声を発してしまい、とうとう下半身を弄られてしまい、そのまま口に加えられたのです。余りにも上手で今にも昇天しそうでしたが、離れてもらうと向こうもパンツを下ろしベッドに寝ころび、舐めてもらいたい素振りをしたのですが、手で優しく慰めてあげました。その日はこれ以上の発展はなかったのですが、その時の不思議な感覚と、ほっとした居心地良さ等、幸せを感じる程の空間を味わい、10年以上たった今でも忘れることが出来ません。タイでは当然ですが、初体験を済ませ、自身の手足や体格、日常的に自分の性器に嫌気を感じるようになったのはちょうどこの頃だったのかもしれません。身長は170cmなのですが、足のサイズが24cmで、手のひらも女性並みに小さく、男性のように厚みがなく、さらに自身の性器につきましては長年忌み嫌っておりました。女性ホルモンについて調べる時間が多くなったり、そちらの職業であったり、その後の人生であったり、悩む事が多くなっていきました。                              初体験の衝撃は今でも忘れる事が出来ません。あれはタイへ出張に行った際に、仕事が終わり数日間一人旅をした時の事でした。パタヤの繁華街を一人で歩いていると、レディーボーイに声を掛けられました。とてもしつこく付いてくるので、バーに入ってカウンターに座ったとたん、彼女もとなりに同席したのです。これはダメだと思いビールを1杯だけ奢ってあげました。ボディタッチが多くなり私の太ももや股間を触るようになり、私も相手の股間を触ったりして遊んでいました。「私のアパートすぐそこだから来て」というので、すでに酔っていたのかついて行ってしまったのです。薄暗くて古い部屋で早速裸になり二人でシャワーを浴びに行きました。すると彼女の一物が大きく膨らみ、自分のと比べ物にならない程の太さと大きさだったので、驚嘆してしまいました。石鹸で二本を同時にすりすりさせたのですが、自分自身の短小にがっかりしながら、ベットインしたのです。最初は私がマウントをとっていたのですが、彼女が上にのると、早速ゴムをつけ、ジェルをたっぷり私の菊門に浸し、侵入してきました。あまりの大きさに痛みを感じたのですが、興奮が大きく勝り自分の手でしごきながら、大きな声で喘ぎまくりました。ほんの数回おもいっきりピストンをされると、これまで経験した事のない快感に襲われ、体が壊れるかと思う程昇天してしまいました。その後何人もの男性に抱かれましたが、これほどの深い快感にたどり着く事はありませんでした。

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