第5話 夢?

 一瞬寝たのであろうか、福岡空港のトイレの床で寒さに目覚めた私は、あまりにもリアルだった夢を思い出して、身震いした。


(物理が苦手だから、あんな夢を見たのだろう)

 そう思った私は、共通一次試験までの1か月間、とにかく物理を頑張った。

 すると不思議なことに、物理が一番の得意科目になった。


 明日は、いよいよ共通一次試験だ。


 一浪していたにもかかわらず、高校時代の彼女が、

「明日は、頑張って」

 と電話をくれた。


 そう言えば、高校時代にロッカールームで、

「僕は将来、理科の先生になりたい」

 と、僕は彼女に将来の夢を語ったことを思い出した。

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