第15話

昨日の夢で見たことはきっと前の世界で実際に起こったことだと思う。つまり俺は呪いもかけたってことになるし、前の世界では成仏したと言っても過言では無い。だからこそ俺は、この世界で幸せにならなくてはいけない。そうしたらもうやることは決まっている。目標決めだ。とりあえず思いつくままに目標をスマホのメモ帳にまとめていく。


・母さんを不幸せにしない

・幸せと思える生活をする

・あいつらを見返すために自分磨きをする

・自分をしっかり思ってくれる人と付き合う

・未来の子供にはたっぷりの愛情をこめて育てる


「あれ、意外と目標少ないな…5個しかない」


目標って信念持ってやる方がいい気がするから少ないほうがいい気もしてきた。前は自分磨きとかもそんなしてこなかったから、今の方がよりカッコよくなれる気がする。やれる。俺ならやれる。そう思って鏡を見つめる。今まで、あんな幼馴染のせいで顔面偏差値が低いと思ってたけど改めて見たら俺の顔面偏差値があんまり低く無いんじゃないかって思ってきた。性格だって普通だと思う。ひん曲がったりしてないし。少なくとも幼馴染の彼女寝取ろうなんて発想にはならない。


幸せってなんだろう。この世界における幸せってなんなんだろう。前調べた時、”男性は一生で1人は男児をもうけること“ってあったから子供は比率的に10人くらいはお嫁さんに産んでもらわないといけない。だから、子供とお嫁さんとの幸せ生活を送れるくらいの財力を持ってればいいのかな。10人も産むなんて大変だからお嫁さんが数人必要なのかな。俺はすぐさま目標項目に10数人を育てられる財力を得る、ということを追加した。


「財力を得るには基本頭良くないと駄目だよな…勉強するか」


勉強を頑張るということも目標に入れた。なんかこれを達成したら俺超人になれるんじゃねって思うけど、そんなこと言わずに謙虚に生きていこうと思う。俺は色んな人からチヤホヤされたり、モテたいわけじゃないけど人並みにモテてみたいっていう欲求はある。あいつを見てて羨ましいと思ったことは結構あるにはある。俺はこの目標たちを達成することを目標に今後生きていくことにする。


この目標のほとんどは1年生の間に達成してしまおうと思う。財力云々に関しては、お金を稼ぎやすい理系に行くべきだと思う。理系はこの世界だとさらに倍率上がりそうだけど、頑張ろうと思う。今部活も入ってないし、暇つぶしとして前のときにあったアニメとかをコミカライズ化するのもいいかもしれない。趣味程度だったらやりたいなって思う。今の俺はやる気に満ち溢れている。それに、恨みを呪いとして昇華させたから力がうまく入るようになった気がする。


「よし、頑張ろう。俺なら全部できる…!!」


手を握りしめ、決意を固めるのだった。

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