第5話 睡眠→睡眠→睡眠
「…どこだここ」
気がつくと見知らぬベットに横たわっていた
体を起こして周囲を確認する
「目、覚めた?まだ体起こしちゃだめよ」
っ!?人が居たのか
「は…はい。あの、なぜお……私はここにいるの?」
「あなた倒れていたらしいわよ。」
「え」
直近の記憶はあまり無い
「大丈夫。安心して。ただの魔力切れよ。しばらく安静にしてくれればいいから」
…思い出してきた。そうか、召喚に魔力は使うのか
話していてウトウトしてきた俺はもう一度眠りに着くことにした
「———もう動いて大丈夫ね。でも無理しちゃだめよ?」
もう一度目を覚ますと、今度はそう話しかけてくれた
「分かりました…ってそういえばここって何処ですか?」
「ここはギルド内の治療センターよ。あと、まだお名前を聞いていなかったわね。お名前は?」
なんだっけ名前…ら…ら?りだったような…?
「…ちょっと覚えてない…かも」
「自分の名前を覚えてないの?変な子ね」
そうだ、鑑定書持ってたんだよな。
…あれ?
4枚ともポケットから消失してる…
「じゃあ、交換所で鑑定しましょう」
それからまた鑑定石に、今度は手を置いた。
ピピピ、ピッコリピッコリコリコリーン
変な音…うんっ無視!
「終わったようだわ。ランドウ・クタンセア・リュウカちゃんね。…えっ…あら、昨日5歳になったばかりなの。じゃあこれからよろしくね。」
ん?これからって?
「どうゆうこと?」
「どうゆうこともなにも、リュウカちゃん来週から学校でしょ?」
………………え?
「えぇーー!!???」
学校!?学校行くの?俺。てか学校あるんだ
あ、そういや机に教科書あったかも
「あら、もうこんな時間。家、送ってくわ」
そうだな一度帰———
「ムキュー!」
「おわっ!」
「ムキュ?」
「え?なにこいつ」
「ムキュー?」
「…本当に何これ」
部屋の扉に向かう最中、変な生命体が急に眼前に現れた
「もーう!だめでしょ人を驚かせちゃ!」
「ムキュキュキュッ」
こいつ、笑ってやがる
「ごめんね。リュウカちゃん。この子私のペットなんだけど、人を驚かせるのが大好きで…」
…よく見たらちょっと可愛いかも
スライムのような体、ぬいぐるみのような目と口———
別に可愛くはないな
「ちょっとこの子奥の部屋に閉まってくるから外で待っていてくれない?」
俺はそれに応じた
…家…どこだろう
ここはギルドだ。つまり近くに商店街があり…そこらへんに俺の家はあったはずだ
確か、この建物内に地図があった気がするからそれでも見てこう
ふむふむ、親切に現在地に印があるな。ギルドがある道が1番大きいのか。んで、この地図の右下の端の方に魔樹海と書かれており、この地図を参考にすると街の形は円型に近い形をしている
学校は地図の右端中央付近にある。明日にでも行ってみるか
んで、後は———
「お待たせ〜」
おっと時間だ、帰ろう
空は既に暗く、商店街に着くと流石に屋台は畳んであった
そのかわりに複数看板を出して灯りを灯している家があり、おそらく飲食店系だろう
「家ここ?じゃあおやすみなさい。」
家に着くと看病してくれたお姉さんは帰って行った
家の扉を開け、段差の手前で靴を脱ぎ靴入れらしきくぼみに靴を入れ込む
日本風だなと思いつつベットに身を投じーー
あっ!風呂入ってない!つか飯も食ってない!
めっちゃ腹減った!
もう今日はしょうがないと腹を括り、部屋の扉に背を向けて左腕を下にする形でうずくまった。
…ん?左腕…いつからか分からないけど痛くないぞ?
不思議に思い月光に腕をかざすと…
ない。傷がない…
あの竜との遭遇は夢だったのかな…
まぁそれからすぐに眠りに着き、えらく快眠したわけだが…
寝すぎじゃない?俺
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます