詩集
歩歩
光る
懐中電灯の持つ輝きは いつも弱々しいけれども
僕はその輝きの色がとっても好きだ
ピカピカ ときどき 唄うように虹色に瞬いて 辺りを
世界を 幸せに 染め上げる 誰かが 大きな声で楽しそうに
唄った後のように
大空が閃いて 大きな仮面を被った小さな竜が
雷と一緒に現れた 照れくさそうに笑う彼女に僕は
甘いキャンディを一粒あげて 一緒に横に並んで食べた
足元が草の匂いでいっぱいになり 沢山の風が舞い上がると
今度は竜の彼女が お礼にと 心臓の辺りにあるハートの形の
鱗をプレゼントしてくれた 仄温いその鱗に僕は小さくキッスをして2人で一緒に眠るのだった
草原の海の中で
詩集 歩歩 @pallahaxi
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