第3話

"覚えてない夢"と検索ウェジェットに入力して調べて見た。

そこには、"白昼夢"と淡々とした文字で書いてあった。

「白昼夢って何よ。なんか意味調べても違くない?でもまぁいいや、それとして仮定しておこう。」

白昼夢ってのは昼に見る夢見心地のことを指す。でも、うちがずっと見てる夢は夜も昼もお構い無しに来る。

でも覚えてない。ただ、それだけ。

でも、不安で仕方なかった。常に現れるあの声と、あの声の主に触られたような感覚がほんの少し残っている不気味な状況があるのを。

ふと、何かを思いついた。

「なんか、書くもの無かったかな…」

そう言って、部屋中を漁った。

「あ、あった。」

そう言って取りだしたのは、ちょっとしたリングが着いたノートとシャーペンと消しゴム。

「これを使って、夢日記でも書こうかな。」

どこかの2ちゃんで聞きかじった情報を頼りに書いてみることにした。

まずは、ろくに覚えていない昨日の夢と今日味わった夢みたいなもの。何故か、ペンがスラスラと動く。文字がつらつらと出てくる。自分でも不思議だったが、構わず書いた。

「わぁ、こんなの書いたの初めてだわ。これ、続けていこうかな…」

そう思ってノートを閉じた。

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