迷宮都市ピロネネ

1.現状

迷宮都市ピロネネは帝国一の迷宮都市であり多くの冒険者が滞在しているが現在、先のスタンピードによって宿や商店の多くが破壊され、現在迷宮攻略が滞っており、帝国全体で迷宮素材が不足する事態となっている。

ここまで事態が深刻化してしまったのは迷宮都市の立地によって帝国正規軍の到達が遅れてしまったことによる戦力不足にあったと考えられる。

迷宮都市は腕っぷしのある若者が地位と名声を求めて多く集まるという特性があるため、周囲の街や村から人を吸い上げる特性がある。そのため帝国黎明期に街道が形成されていくなかで若者の流出を抑えるために、ピロネネへの道は港湾都市ワンガットからしか作られず、帝国内で帝都スエンタから最も遠い都市の一つとなっていた。結果として帝都へのスタンピード発生の知らせは一週間遅れ、帝国正規軍の到着は一ヶ月遅れることになってしまった。

(追記)

スタンピード以前、冒険者の中には実力不足の中で迷宮に挑んで行くことが多々あり、アンデット系のモンスターが増加していた。その中突然変異でアンデットマスターが発生したことにより、今回のスタンピードが発生したというのが今考えられている学説である。


2.対応案

2-1ピロネネへの街道の整備

大規模な復興活動や先の悲劇を繰り返さないためにも街道を増やしていくことが必要である。現在街や農村では人口増加が進み、若者の出稼ぎが増えているので迷宮都市への街道を作ったことによる弊害は少なくなっていると考えられる。更に、出稼ぎ先の分散が進むことで大都市の社会増加が抑制されることが期待される。

2-2冒険者学園設立による冒険者育成

新しく迷宮都市にやってきた若者の大半が死亡したり大きな怪我を負い未来が閉ざされてしまう現状から、新人冒険者の保護と育成のために冒険者学園を設立する必要がある。ここで本格的な迷宮での立ち回りや生存術を教えることで迷宮の生産性も上がることも考えられる。

2-3冒険者システムの再編

現状のシステムでは多くの経験を持たないままより迷宮の深部に行くことができてしまうという問題点が存在する。そこで現行の冒険者ランクを細分化し、そのランクで迷宮での行動を制限することで冒険者の安全マージンを取らせることが可能になる。


3.帝国改革会議提出議題

①ピロネネへの街道を繋ぐ都市の検討と予算

②冒険者本部長を召集し冒険者学園と冒険者システムの再編に対する意見を聞き具体的な案を作る

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