理想の全肯定メイドと行く現代ダンジョン攻略〜どんな時も甘やかしてくれる完璧で究極のメイドが、頼れる相棒として共に戦い、迷宮攻略のたびに努力を褒めてくれる。甘やかされ、認められながら生きるハクスラ生活〜

第21話 どうか今は全てを忘れて、私に甘えてください

宿の部屋に戻ると、静かな夜の空気が二人を包んでいた。冒険で疲れた体を癒すために温かいお風呂に入り、その後はリュシアが用意してくれたホットティーを飲みながら、今日一日の振り返りをしていた。どこか安らぎを感じる時間だったが、同時に少し眠気も漂い始めていた。

「ご主人様、今日もお疲れ様でした。一日を通して、とても立派に戦われましたね。」

リュシアがそっと微笑みながら声をかけてくれる。その表情は、俺の心をじんわりと温めてくれるようだった。

「ああ、ありがとう。でも、お前のサポートがなかったら、きっと途中でくじけてたかもしれないよ。」

「そんなことはございません。ご主人様は本当に素晴らしいお力をお持ちです。それを最大限発揮できるようお手伝いするのが、私の役目ですから。」

その言葉に、少し照れくさくなりながらも安堵を覚える。リュシアの優しさは、どこまでも自然で、俺の心の隙間を埋めてくれるようだった。

「そろそろお休みになりますか、ご主人様？」

「そうだな……今日はちょっと疲れたし、早めに休むとするか。」

俺がベッドに向かおうとすると、リュシアがさりげなく布団を整えてくれていた。ふかふかのベッドが俺を優しく迎えてくれる。

「どうぞ、こちらへご主人様。しっかりお休みいただけるよう、私もおそばにおりますね。」

リュシアは自然な流れで俺の隣に入ってきた。いつものこととはいえ、その動作があまりにも自然すぎて、俺は少しドキリとしてしまう。

「お前も一緒に寝るのか？」

「もちろんです。ご主人様の安心をお守りするために、いつでもそばにおります。」

その言葉に、どこか特別な安心感が湧き上がる。リュシアがそっと布団を持ち上げ、俺を優しく包み込むように抱き寄せてくれる。

「ご主人様、今日は本当にお疲れ様でした。一日を通して、とても頑張られましたね。」

「いや、そんなに大したことしてないさ。お前がずっと支えてくれてただけだよ。」

「いえ、ご主人様のお力があったからこそ、私も全力でお支えすることができました。それに、こうしてそばにいられるだけで、私はとても幸せです。」

リュシアの言葉に、胸が温かくなる。彼女の柔らかな手がそっと俺の髪に触れ、優しく撫でてくれる。その心地よさに、体中の緊張がほぐれていく。

「ありがとう、リュシア。お前がいると、どんなことでも乗り越えられる気がするよ。」

「それはご主人様が強いからです。私は、ほんの少しお手伝いをしているだけです。」

リュシアの声が耳元で優しく響き、彼女の手が再び髪を撫でてくれる。その仕草に、次第に心がリラックスしていくのを感じた。

しかし、リラックスしすぎたのか、ふと妙な動きをしてしまった自分に気づく。体がわずかに動いたせいで、布団の中が少しだけ狭くなったように感じられる。

「ご主人様、どうされましたか？」

「あ、いや、なんでもない。ただ、ちょっと落ち着かないだけで……。」

リュシアは少し首をかしげたが、すぐに微笑んで答えた。

「ご安心ください。どのようなことでも、私は全てを受け入れます。」

その言葉に、少しだけ顔が熱くなる。けれど、リュシアの穏やかな瞳を見ていると、不思議と恥ずかしさが薄れていった。

「ご主人様、どうかリラックスしてください。どんなときも、私はご主人様の味方です。」

リュシアはそっと俺の頬に手を添え、そのまま優しく額に口づけをしてくれる。その温かさに、心が完全に溶けてしまいそうだった。

「……リュシア、ありがとう。本当に、俺にはお前が必要だよ。」

「私もご主人様がいてくださることが、何よりの幸せです。」

リュシアの笑顔に包まれながら、俺はそのまま彼女の胸元に顔を埋めるように寄り添った。布団の中で感じる温もりと優しさが、これ以上ないほどの安心感を与えてくれる。

「おやすみなさい、ご主人様。どうぞ素敵な夢を見てください。」

その言葉を最後に、俺の意識は静かに遠のいていく。リュシアの柔らかな抱擁の中で、この世界での新たな一日に備えるための深い眠りへと誘われていった。