第4話 一寸法師の天敵

 学校から帰宅した私は、部屋で、着替えながらため息をついた。


「はぁっ。あれから一寸法師の奴、急に消えたけど、変な事してなきゃいいな……。ん……?」


 何かの気配を感じ、振り向くと……。


 ビューン!ぽよよんっ!


 少し開いた窓からカーテンを捲り上げて、小さい物体が下着をつけただけの胸に飛び込んで来た。


「ぷはっ!襟ーー!!ヤバい!あいつヤバイ!!森崎狂四郎だけは、絶対やめといたほうがいい!ドス黒いし、エロいし、寧ろあいつ自身が妖怪製造機っていうか!!」


「ぎゃーっっ!!いきなり現れて何言ってるかぁっ!」


 バシッ!!

「ギャッ!」


 私は下着姿のまま、持っていたハエ叩きで、一寸法師を外へ叩き出すと……。


 ヘロヘロヘロ……。


「ううっ、おかしい……。俺はあいつとくっつけて妖怪退治に協力してもらおうと思っていたのに…何故こんな事に……。」


 奴は何やらブツブツ言いながら、緩慢な動きで下へ落ちて行った。


「全くあいつは本当に何なのよ……!」


 服を着ながら私が文句を言っていると……。


「ニャーッ!!」


 バリバリバリッ!


「ギャアアアッ!!」


「ん……?……!」

「ううん……。」


 猫の威嚇するような鳴き声と、一寸法師の叫び声が聞こえ、下を見てみると、近所の野良猫に引っ掻かれて伸びている一寸法師の姿があった。。


「あ〜あ…。もう……!」


 私は急いで下に降りていったのだった。    






✽あとがき✽

読んで下さりありがとうございます!

カクヨムコン現代ドラマ・文芸・ホラー短編ジャンルで、現在63位となっております。

応援下さった読者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます✨(;_;)✨


あと残り3話、楽しんで頂けましたら幸いです。


※本作品、字数がぎりぎりでして、こちらの文面は完結と同時に削除後、また、改めて近況ノートでお礼をお伝えしたいと思います。

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