第4話:備えあれば憂いなし?。

俺もまだ怜夢のチンチンは見たことないけど・・・。


「哉太、なにひとりでニタニタしてんの・・・キモいから」


「あ、なんでもないって・・・」


そう怜夢は格好は女だけど体は男だから当然チンチンはぶら下がってる訳で、


見てみたいかって言われたら微妙・・・俺は怜夢のチンチンを好きになったわけじゃないから、それに俺にもついてるから・・・どれも似たようなもんだろ?

細かく分析したら違いはあるみたいだけどな。

要するにデカいのより硬いほうがいいんだろ?


俺はまたアホな妄想をしてしまった。


って、ことで電車から降りて、コンビニで昼用のおにぎり買って俺んちへ怜夢を

連れて帰った。

せっかくだから母ちゃんに怜夢を紹介したかったんだけど、母ちゃんは今日は朝からパートに出てるから、怜夢を紹介できなかった。


俺んちは両親が俺が幼い時、離婚したから、今は母ちゃんと細々とアパートで暮らしてる・・・俺は母ちゃんにおんぶに抱っこ・・・金持ちの怜夢んちとは大違い。

もし俺と怜夢が結婚したら逆玉ってことになるんだろうな。

だけど同性婚が法律でいいよ〜ってことにならないとそれはないかな。


「今日、母ちゃんいないけど・・・上がって」


「おじゃまんぼ〜」


「それ死後・・・まるっきり死後」


「いいんだよ、そう言うのは繰り返されるの、流行語なんて戻って来るんだから」


「あ、俺の部屋とかないからな、そのへんに適当に座ってて・・・昼飯食べよう」

「今、お茶入れて来るから」


「哉太・・・お母さんいないんだね」


「パートに出てるから・・・たぶん四時過ぎまでは帰って来ないと思う」


「帰ってこないの?お母さん・・・じゃ〜哉太とふたりっきり?」


「なに?・・・なんか意味深・・・」


「意味なんかないよ・・・お母さんに会いたかったな〜って思っただけ〜」


「あ・・・なるほど・・・あはは」


哉太かなた、エッチいこと想像してたんでしょ・・・スケベ」


「俺とふたりっきりなんて言うから・・・」


「未成年どうしだからエッチなんかしたらダメなんだよ、分かってる?」


「それは俺が言ったんだよ・・・分かってるよ」

「未成年同士なんだから・・・自重しなきゃいけないんだよ、そうだよ」


「哉太、考えが古いよ・・・未成年だからってエッチしちゃいけないなんて

ことないから・・・」


「あのな、言ってることが矛盾してる、支離滅裂」

「に、したってさ・・・もしエッチってなってもいざとなると、どうしていい

のか分かんないし・・・それに男と女のエッチとは違うし・・・」


「やっぱり考えてるじゃん」


「なに言ってんの・・・その時になって慌てないようにしとかなきゃいけない

だろ?」

「なんだってそうだよ?・・・備えあれば憂いなしってな?」


「私やり方知ってるよ・・・お姉ちゃんに教えてもらったから」

「最初は信じられなくてウソだ〜って思ったけど・・・」


「わ〜また姉ちゃんか・・・なんか俺たちオモチャにされて、かき回されそう」


「だってもし怜夢に彼氏ができたら、そう言うことはちゃんと知っといた

ほうがいんだよって」


「俺も分かんないことがあったら姉ちゃんたちに聞きに行こうかな?」


「哉太、お姉ちゃんたちに食べられちゃうよ、蜘蛛の巣にかかったうんこバエ

みたいに・・・」


「わ〜せめて蝶くらいにしてくれ」

「って、もういいいわ・・・それより、おにぎり食ったら家まで送ってく

から・・・」


「ん〜哉太とふたりっきりなのに、もったいないね」

「せめてチューとかしとく?・・・チューとか」


この時が俺と怜夢との初キスになった。


つづく。


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