されど初心者冒険者

これからの事を話し合ってようやく解放された

新しいギルドカードは銅板で出来ていて、冒険者として認められるクラスだとフランさんに言われた


Eクラス迄は見習い扱いでラノベの物語でも弄られてた

確かにDクラスからしかダンジョンに入れないし討伐依頼が多いのもDクラスだ

護衛依頼はCクラスが多いがDクラスも護衛依頼は受けられる


まぁ一般的にCクラスからが本当の冒険者だと言われるがこの世界では稼ぎ高を基準にしてるみたいだね

でも普通にDクラスで活動してればそれなりの稼ぎは約束されてるけど?

要はどれだけ真剣に取り組んでるかで決まると思うんだ


酒に溺れたり女に溺れたり不規則な生活で仕事を疎かにしたり┅┅

そして無理な依頼を受けるのもアウトだ、強さを過信した結果死んだりするのは愚の骨頂だよね


力が全ての冒険者だろうが自分の能力を把握してないのは駄目な冒険者だよ

弱肉強食の世界と言えどそれは強大な力を持ってる奴がまかり通る話だ


この世界には貴族制度と言う面倒な決まりがある

差別は無いが特権階級が存在すればどうしても傲慢な者が出てくる

そして法律はその特権階級を優遇した物だから道理が通らない事もある


そんなのをねじ伏せるのが力だ!

強大な力を持てば貴族でも王族でも文句は言えなくなる

それがこの世界なんだ┅┅残念だが


お昼を過ぎて腹も減った事だし何か食べるか?

まだこの町でお店とか行ってないな

そう思い広場へと向かうと町の日常が見れて思わずドキッ!とした


この3年間はずっと独りで森の暮らしだったから忘れていたヒトの暮らしぶりを目の当たりにして戸惑ったんだ


色んなヒト達が住む町での暮らし┅

その中に自分がいるのが不思議に思えたからだろう


ここは異世界で現実世界なんだ┅


キョロキョロしながら歩いてると良い匂いがする店に来ていた

普通の食堂?みたいな感じで、昼過ぎだが中にはお客さんがいっぱい


「いらっしゃい!空いてる席に座ってね!」


元気に応対するウェイトレス?従業員だろう獣人さん┅┅カワイイ!


席に座るとテープルにメニューが置いてありそれを見ると定食?

セットメニューが書かれてた


オーク肉のステーキセットにオーク肉のシチューセット┅┅

ホーンラビットシチューセット

ハングボアの焼肉セット

ハングボアのステーキセット


他にも有ったが普通にオーク肉のステーキセットを頼んだ


「いらっしゃい、余り見かけない顔ね?冒険者?よね」

「ええ、昨日からですけど」

「へぇ~じゃあ余所から来たの?」

「はい、田舎から出て来てまだ良く知らない事が多くて」

「そうなんだ!あっ!私も冒険者よ!今日は依頼でこのお店のお手伝いなの

ランクFのサリーよ」

「冒険者なの?へぇ~こんな依頼も有るんだ、Dランクのショウです」

「Dランク?昨日から冒険者よね?」

「こう見えて20歳ですからそこを考えて下さい」


「ほぇ~20歳!16、7歳だと思ったよ、じゃあパーティーに入ってるの?」

「入って無いし昨日町へ来たばかりって言ったでしょ?

でもしばらくは独りで仕事しようと思ってるんだ」

「独りで?女の子独りはヤバイわよ!冒険者の中には変なのもいるからね!なるべく早くパーティーに入ったが良いよ!」

「イヤ!俺は┅┅」

「サリー!料理がつかえてるぞ!早く運ぶんだ!」

「あっ!ご免なさ~い!ショウさんはオークステーキセットね!今行きま~す」


フサフサの尻尾をなびかせ調理場へと行ったサリーを見てる俺┅┅


はぁ~緊張したぁ~

可愛い女の子が側だと固まるんだよ!

でも話せた┅┅ドキドキしてる


しかし獣人さんかぁ┅

タイプが2通りあるんだな、顔も毛で覆われたタイプとサリーみたいにヒトと同じ様なタイプ

サリーは耳は普通に毛耳で尻尾があるけど他はヒトの姿なんだよなぁ


おっぱいも大きくてお尻もプリン!と綺麗だったね♪

それに凄く可愛い顔立ちだ


お客さんの獣人さんは男だったけど顔の周りは毛で覆われ腕も毛がフサフサしてた

まぁまんま動物姿と言うか顔の獣人は見てないからいないんだろうね


種族と言うか種で違いが有るのか?

サリーは猫系だったような?

じゃあオオカミ系は毛むくじゃら?

なんか聞くのもなぁ┅┅失礼かも


【あけぼの食堂】元冒険者夫婦が経営してる為、お手伝いに低ランク冒険者を依頼してるらしい

お客さんも冒険者が多く安くて旨くボリューム満点が売りの店だ


「お待たせ!ハイ♪ステーキセットだよ!」

「おお!凄い!分厚いステーキだ!」

「ウフフ♪このお店は量が売りだからねぇ~ゆっくり食べて」

「うん!サリーさんだけがお手伝いなのかな?」

「違うわよ、私達パーティー4人でお手伝いしてるよ

私は配膳係で裏方が2人でしょ、配達が1人よ♪

パーティー名は【紅の華】って言うの」

「紅の華かぁ、覚えておくよ」


セットはステーキとサラダにパンとスープと言った物でパンはやはり硬くボソボソした大麦パン

サラダはトマトとレタスに似た葉っぱとジャガイモを煮た物が添えられてた

スープはコンソメ?具無しスープ┅

メインのステーキはニンニクが多く使われていて塩が濃かった


胡椒無しでニンニクの匂いが強くスタミナステーキかな┅┅

腹は満腹だが味が濃かったのはつらい

どうにか食べれたってのが本音かな


銀貨1枚と銅貨5枚を払って出た、恐らく1500円くらいか┅┅


鐵貨・・・10円 銅貨・・・100円

銀貨・・1000円 大銀貨・・10000円

金貨・・10万円 大金貨・・50万円

白金貨・・1000万円 星金貨・・1億円

虹金貨・・・10億円


「キャ!ご免なさい!」 ドン!

「おわっ!」

「ヒャァ!ご免なさい!」

「イエ!ボ~としてたから、ケガとか大丈夫ですか?」

「ええ!アナタは大丈夫?急いでたからぶつかっちゃったぁ!」

「ええ、なんとも無いですよ」

「もう!配達私だけはしんどい!ミリとリラは楽ばっかし!今度は裏方にしてよね!じゃあねぇ~」


あの子はお手伝いの1人なんだな

ヒト族だったよね?

どんなパーティーなんだろう?

でも案外可愛い子ばっかしだったりして┅┅何期待してんだよ!


中途半端な時間になってしまった┅

今更依頼を受けてもだな、仕方ない!

町を見て回ろうかな、これから暮らすんだ、町の事を知るのも大事!


ブラブラと歩いてると商店は中央広場に近い所が多く役所みたいなのもだ

町の役場?執務館と言う建物

ここで町の事を取り仕切ってるのか?

確かアルムハイド伯爵が治めてる町だよな?


伯爵が代官みたいなもんか?

ウィリズ公爵領地は広くて他にも幾つか町を抱えて貴族が治めてるんだよな

公爵ってのは王族だったよねぇ~


まっ俺は関わらない様にするし逃げると決めてる

ダ・カ・ラ!この辺りの事を知る必要があるよねぇ~

って事で図書館に来た!

隣が教会ね、教会?なんか引っ掛かるがぁ?フン!無神論者の俺には関係無いかな


入場料銀貨2枚!払って中へ!

2000円は高過ぎるだろ!


地理と歴史に社会関係┅┅

魔法?は要らないかな、賢者の書で充分だ、能力制限してるが頭には入ってるからな


なになに?伯爵は公爵の寄子で元は準男爵だったのか

そして代官としてリビラ町を当地してたか、昇格したのはダンジョン発見によると┅┅おお!一気に子爵になったのか!やっぱダンジョンってのは恵みなんだな┅┅


その後公爵領地で魔物の氾濫が起きた

所謂スタンピードだな

公爵領都の近くにダンジョンが2つ有ってそれが同時氾濫

その時に子爵だったアルムハイド子爵が大活躍!

多くの被害を出したが子爵は公爵家を守った功績で伯爵となった┅┅


ふぅ~ん強いのかな?

ここには詳しく書いてないから分からないが多分強いんだろう

えっと?アルムハイド家は武を重んじる家系でアーロン王国でも武闘派貴族だと!


なる程ね、質実剛健で領民に慕われ誠実な経営をしてるかぁ

悪い貴族ではなさそうだ

権威を振るう様な馬鹿じゃないのは助かる


ウィリズ公爵は現国王の叔父さん

前王の兄弟で継承権持ち、やはり王族

領地は広くて5つの町を寄子貴族に任せてる

他にも小さな町を幾つも代官に任せ、かなりの力を持ってる


貴族の力とは=金と武力、だからウィリズ公爵軍は総勢8万の軍を抱えてる

全ての領地内から集めると10万以上の軍勢になるらしい


公爵さんは温厚で穏やかな性格、争いを嫌ってるから王都には住まないと?

領都ビズスから王都シャベリン迄は馬車で2週間程の距離

途中に伯爵領地が1つある程度だからそう遠く無い

急げば10日で行けるだろう


この領地は面白いと思う、幾つも大きな町が点在してダンジョンも多く点在してる

それに秘境に近いのも良いねぇ~


それとこのアーロン王国もかなり大きな国だ、大陸の中央に近く海に面してるなんて┅┅

海側にも公爵家が領地を構えてる

塩生産を1手に任されてる公爵

これも王族で現国王の嫁さん、王妃の実家らしい


貴族ってのは代々受け継がれてる家系でポッと出の奴は殆どいない

戦争が頻繁に有るならそう言うのもいるだろうがこの国は戦争をして無い

隣の帝国とも仲良しで相手が無い状況が永く続いてる


ホント面白い!ラノベやアニメの様な魔王とかの馬鹿馬鹿しい敵は存在しないし!魔族も温厚な種族で友好的だってさ


後位継承争いは有るには有るがそれも小さい争いで国を揺るがす物は無い

問題が有るならそれは盗賊とか闇組織くらい

地球でも暴力団や他にマフィアとかが暗躍して社会を混乱させてるからな


悪は必ず発生するし貧富の差も必ずあるから仕方ないだろう


一通り読んだら閉館時間が来た

夕方6の鐘が合図だ


時間は1日24時間で1週間が10日┅┅

一月は40日で1年が480日とまぁ┅

解りやすいが?

成人年齢は15歳、でも計算すると地球年齢で20歳くらいになる


ダ・カ・ラ!10歳でも13歳から14歳くらいの体つき!

小学5年生の体格じゃない!

中にはボイン!な子も見かけるっての!

地球人より成長が早い!魔力のせいだろう

成人の平均身長は175cm!15歳でだ!

男女共ってのがまた驚く


チコちゃんは5歳だが地球の5歳とは全然違う!オマセさんだしぃ~


結婚も早くて成人して直ぐとか珍しく無いらしいし、子供を抱えた10代が多いのは頭が混乱するよ


俺は20歳だが地球では26歳くらい

そこそこオジンだね┅┅

女性にしたら20歳だと適齢期を越えてる事になる

25歳だとオバサン┅33歳かぁ!

それとこの世界では35歳で閉経して子を産めなくなるってさ


そうなると適齢期は16歳から18歳になるんだろうね

地球でも20歳は早すぎるし晩婚傾向でも30代過ぎると嫁の行く手は減る


大学を卒業する22歳から25歳が適齢期と言われてたよな?

でも体格はこっちが早く12、3歳でも凄いスタイルしてるんだ

おっぱいデカクお尻もプリンプリン♪

それに美人さんばかり┅┅個人の見解


食生活は1日2食が多く3食は珍しい

衛生面は遅れていて歯磨きもそうだが風呂に入る習慣は1部で貴族とか金持ちだけ


なんと言っても病院が無い!

お決まりの治癒処置で魔法頼りだ

薬やポーションで病気を治すが民間処方と同じ程度

細菌とかの知識は皆無で風邪や食中毒は重病になる


しかしポーションが優れてるので金次第だが治療出来てる

衛生と教育が同じ程度の低さは遅れてる文化のせいだろう

この魔法が使えると言う事が遅らせてる原因かも知れない


「お帰りぃ~♪」

「ただいまぁ!」

「お兄ちゃん!夜ご飯は部屋で食べる?それとも食堂?」

「そうだね、部屋で食べようかな」

「じゃあチコが運ぶねぇ~」

「良いよ!取りに来るからね」

「良いの!私が運ぶの!」


やれやれ、明日からは食堂で食べよう

運んで貰うのはちょっとなぁ


直ぐに風呂に入り考えた、この備え付けの石鹸は駄目な奴

シャンプーとリンスなんて無い

頭を洗うと言う概念が無い

生活魔法で綺麗にしてるがやはり洗ったが気持ち良いし髪も違う


料理も胡椒とかの香辛料や砂糖とか高くて普及してない

甘い物が少ないと言うか見掛けなかった、塩は海塩と岩塩

精製法は同じだろう海水からの塩も真っ白では無くて雑味が多い

多分湿度が関係してるよ、釜揚げ式精製とか知らないだろう


砂糖は輸入だけ、王国では作られてないから凄く高い

ダンジョン産の砂糖を国で買い上げしてるとは驚いた


甜菜テンサイやサトウキビ栽培とかしてないのは知らないだけ?

この辺りじゃ気候的にサトウキビは育たないしなぁ~

下の辺境伯地とかは行けんじゃね?

これは後々だな


「お待たせぇ!ご飯だよぉ~」

「悪いね」

「エヘヘ♪お兄ちゃんのお世話は私がするもん!あの服貰ったしねぇ~」

「そうだ!これこれ!白の方が出来たから渡すね」

「えっ!白のもくれるの?」

「ビンクだけだとねぇ、2つあったが洗濯してたりするからね」

「うん!今日あの服洗って干してるよぉ~やったぁ!着替えるぅ~」

「ああ!ここじゃ駄目だよ!自分の部屋で着替えなさい!」

「ええっ~ここじゃ駄目なの?別に良いじゃない!着替える!エイ!」


あちゃーパッと脱いでるよぉ~!

まぁ┅子供だけどね

少し膨らんだ胸の膨らみが見えて罪悪感がぁ~


「うん♪白も好きぃ~♪お兄ちゃん大好き!チュッ!」

「コラコラ!簡単にチュッしたら駄目だよ?」

「良いもん!お兄ちゃんとなら良いの!」


はぁ~参ったねぇ~後でサリナさんには謝っておこう


明日から依頼を受けるか?ダンジョンへ行くか?

フランさんに相談かな?

ダンジョンも魅力的だしぃ~依頼はどんなのがあるのかな?

能力次第だけどねぇ~♪フフ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る