冒険者として
「お兄ちゃん!朝だよぉ!お兄ちゃん!起きてるのぉ?」
元気いっぱいの声で起こされた┅┅
まだ寝たいのだが!はぁ~
「う~ん起きたよ┅┅」
「もう8の鐘が鳴ったのに!」
時刻は地球と同じで24時間、鐘は町毎に違って鳴る
この町では8時と12時、15時と18時で最終が22時の5回だ
「おはよ┅┅」
「あっ!寝惚けてるぅ~お寝坊さんなんだからぁ~ほら!起きてよぉ~」
「ああ┅┅分かったから┅顔を洗うよ」
前世から朝は弱いんだよチコちゃん
少しはゆっくり眠らせて欲しいものだ
顔を洗って歯も磨くと彼女は不思議そうに見てる┅┅
「お兄ちゃん何をしてるの?」
「何をって歯を磨いてるんだよ」
「歯を磨く?」
「チコちゃんは磨かないのかな?」
「変なの、そんなの初めて見たぁ」
へっ?歯を磨かないのか?
これは聞かないと駄目な事だな┅
下へ降りて女将のサリナさんに聞くと?
「女将さん?歯を磨くとかしないの?」
「歯を磨く?それはどう言った事なの?」
「あのね、お兄ちゃんがブラシの小さいので泡立てて口の中を洗ってたよぉ~」
「ハハ、そのぉ習慣で朝起きたり夜寝る前に歯を磨くと言うか洗うんですけど?そんなのしないのですか?」
「そんなのしないわよ、それにその小さいブラシ?それも無いからねぇ┅」
なんと!じゃあどうしてるんだ?
不衛生じゃあ無いの?
「口の中とかどうしてますか?」
「ゆすぐ程度か生活魔法が使えるならクリーンで綺麗にするわね」
出たよ!生活魔法のクリーン!
そりゃ生活魔法が使えるヒトは良いけど使えないヒト達とかは?
「生活魔法が使えない場合は?」
「嫌ねぇ~成人する前に大抵のヒト達は生活魔法が使えるわよ
8歳の時に鑑定の儀式は受けなかったの?その時に生活魔法が授かるのよ
覚えてないの?」
「はぁ?受けてないので┅┅」
「おかしいわね?誰でも8歳になれば教会で儀式を受けるのよ」
これは不味い!どうにかしないと┅┅
「実は住んでた所が凄い田舎で教会とか無かったんです
爺ちゃんもそんなの無頓着だったから」
「まぁ!それなら仕方ないわね、そのお爺さんは?」
「去年亡くなって、それで田舎から出て来たんです」
「まぁまぁ!ご免なさいね、じゃあご両親は?」
「俺が小さい時に亡くなりました、それからずっと爺ちゃんが世話してくれて」
「それは┅独りで大変だったわね┅」
「気にしないで下さい、済んだ事です、それにこれから冒険者として頑張りますから」
「冒険者は命懸けの仕事よ?無理をしないでね」
ふぅ~どうにか言い逃れ出来た
記憶喪失とかは面倒くさくなるからな
それに親が死んだのは本当だし┅爺ちゃんと婆ちゃんもね┅┅
両親の思い出より爺ちゃんと婆ちゃんとの思い出しか無い
親の顔なんて全然思いださない┅
爺ちゃんは厳しくて毎日しごかれた
剣道に柔道、合気道と兎に角休む日なんてなく毎日訓練と鍛練させられたんだ┅┅朝からマラソンだぜ!
婆ちゃんはたった5歳の俺に包丁を持たせ料理させてた
買い物もだ!野菜を買って新鮮じゃ無いと叱られたもんだ┅
裁縫も夜やらされて10歳からは生け花とかお茶とかも仕込まれたんだ
花嫁修業かよ!
爺ちゃんは示現流の指導者らしく普通の剣道とは違って実戦仕込みの剣術を叩き込んだんだ
それと勉強も厳しかった!
1学年先の勉強をするなんて当たり前で中学3年生の時は高校2年の勉強してたもんなぁ
お陰で命令された大学へは楽に入れた
〖目立たぬ様に生きれ!能ある鷹は爪を隠すを常々心掛ける事だ
用心深く思慮深く己の考えを悟られるな!そして謙虚に!〗
〖良いかい?優しく為りなさい、誰かが困ってたら助ける勇気を持つんだよ、人の悪口は絶対駄目よ、そして差別や偏見を持ってはいけません
誰にでも好かれる人になるのよ〗
いつも言われた┅
今となっては遺言みたいなもんだな┅
「ショウ君?何をボ~っとして?
そうそう!冒険者ギルドの受付にフランってのがいるから彼女に良く聞くのよ、あの子は面倒見が良いからね」
「フランさんには登録とか説明を受けました、それに買い取りとかもお世話になりました」
「そうなの、それじゃああの子がショウ君の担当になってるわね
アマンダはそうする筈よ、ウフフ♪」
「ああ!サリナさんは元冒険者でしたね、じゃあギルマスさんとは前から知り合いなんですね」
「ええ、昔一緒に冒険者してた仲よ、なにか有ったら聞いてね」
う~ん心強い!俺は賢者の書でしかこの世界の事を知らない
習慣とか常識を知らない!
歯磨きで面食らったし鑑定の儀式とかも初めて知ったからな
常識は大事!これは早く知らないと駄目な奴だ
色々とお世話になろう!おお!
朝食はシチューとパン(硬い)美味しかったけどパンは駄目だな
朝の町は賑やかで行き交うヒトが多く屋台も早々と並んで営業してる
あのおじさんは?まだ来て無いみたいだ┅┅後で見つけたら買おう
冒険者ギルドも賑やかで掲示板の前は人集りでごった返してた┅┅
あれは無理!バーゲンセールのオバンと同じだ!
「あっ!ショウさん!おはようございます!」
「フランさん!おはようございます!」
「丁度良かったわ、ギルマスが来たら部屋へって、2階へお願い!」
「アマンダさんが?なんだろう┅」
「ウフフ♪ショウさん昨日商業ギルドへ行ったでしょ?その時に面白い事をしたからよ」
「面白い事?┅┅ああ!ミノタウロス」
「ウフフ♪ギルマスなんだか険しい顔してたわよ♪」
「やだなぁ!フランさん楽しそうですね?なんだか俺が困るのを期待してません?」
「どうかな?フフ♪さぁ!早く行って!首を長くしてお待ちなんだから!」
参ったな┅┅きっと秘境の事だな
「ショウです!失礼します」
「やぁ!おはよう!そこに座って!」
「はい┅┅なんでしょうか?」
「いやね?昨日商業ギルドのギルマスダグラスから面白い話を聞いてねぇ~
ミノタウロスの角ってのはどこにでもあるのかしら?」
やっぱり聞いたんだ┅┅
どうするかなぁ┅┅
「聞いた話では商業ギルドのリンダって子の為に惜し気もなく角を提供した色男だったってね?
リンダは私も前かは知ってるわよ
最近どこぞの嫌な貴族から無理難題を言われてあの素敵な体を狙ってるってのもねぇ~
その色男は最近と言うか2、3日前にこの町に来たらしいわよ
気前が良いわよねぇ~ポーンと1本金貨3、400枚はする品物を4本も彼女に捧げるなんて┅┅┅
ショウ君はどう思う?フフ♪」
ううっ┅すげぇ弄られてるよね?
俺の事だと解ってる癖に!
そりゃリンダさんが豚貴族とやらに触られるのも自由にされるのも嫌だ!
そもそも権威を傘に無理難題ってのが気に喰わないっての!
「アマンダさん?何処まで聞いてるんですか?」
「そうねぇ~なんでも商業ギルドは今度のオークションにあの秘境のモンスター素材を出すって迄は聞いてるわよ
あの森にしか生息しないミノタウロスの角だったかしら┅┅」
「分かりましたよ!降参です!俺が提供しましたよ!」
「あら?あっさり白状したのね、もう少し苛めたかったのにぃ~♪
それで?どうして秘境の森でしか取れない素材をアナタが持ってたの?」
「そ、それは┅┅」
う~んどうしよう?本当の事は言えないよねぇ~
どうやって誤魔化すか┅┅一か八か!
「俺の田舎はあの森の先なんですよ
そして村は森に掛かっていてモンスター狩りして生活すると言う村です
ですから沢山の素材だけが残っていてそれを持って来たんです」
「ふ~ん┅┅森の先ならこの町より王都とかが近いわよ
どうして態々こんな遠くの田舎町に来たのかな?
もし本当の話ならその村の名前を教えて欲しいわ」
「村に名前なんか無かったですよ、凄い小さな村で王都迄も馬車で1年以上は掛かります
この町に来たのは爺ちゃんが昔住んでたからです」
「そうなの┅┅じゃあそのお爺さんの名前を聞かせて、住んでたなら記録が残ってるでしょうから、冒険者とかしてたら直ぐに解るわよ」
「それが┅┅爺ちゃんは冒険者じゃなくて鍛冶仕事とかしてたようです
田舎で使う器材を作れたらと思った様で見習いで2年程しか住んでないと言ってました」
「見習いかぁ~それなら記録は難しいわね┅┅お爺さんは来なかったの?」
「それが3年前モンスター達の襲撃で村は無くなりました
その時に爺ちゃんは死んで生き残りは襲撃前に村を出た俺だけてす
みんなが襲撃を察知して俺を逃がしてくれたと解ったのは村が襲われた後でした┅┅」
「┅┅┅そうだっの┅┅ご免なさいね
でも助かって良かったわ┅┅」
「ありがとうございます、でも気にしないで下さい、何度もモンスターに襲撃されてた村ですから
村のヒト達は常々言ってたんです
モンスターの素材はなるべく隠せ、下手に売ったりしたら村に災いが来るからと┅┅
今はもう村も有りませんから出しても良いかなと思ったんです
愚かな貴族からお世話になったヒトを助けるならとも思いました」
「ふぅ~良く分かったわ、これ以上は苛めないわ、確かキングミノタウロスの角を4本とブラッディミノタウロスの角が2本よね?
商業ギルドからブラッディミノタウロスの角2本はオークションに出品予定だとドヤ顔で言われたの
それでシュン君に頼みがあるの┅┅
もし良かったら秘境のモンスター素材を卸してくれないかしら
冒険者ギルドからもあっ!と言わせる品を出したいのよぉ~
お願い!何か無い?」
はぁ~そんな事とは┅┅負けず嫌いなのは判ってたけど┅
「あのぉ?実は秘境のモンスター素材や薬草とか沢山もってるんですがぁ┅
ギルドで買い取りしてくれるんですか?」
「えっえぇぇぇえ!沢山なの!ホント!薬草もなの!凄いわね!
どんなのがあるの?」
「はぁ?大抵のは持ってるけど┅┅
そう言えば!キルトンさんが森の素材を出す時は俺に見せてからと言ってましたよ」
「キルトンの爺ちゃんが?┅┅そうね!お爺ちゃんにも聞いたが良いわね!
直ぐに呼ぶから!」
バタバタと下へ降りて行った┅┅
大量の肥やしを出せるのは助かるけどオークションとか言ってたからどうなる事やら┅┅
「待て待て!そんなに引っ張るな!おう!ショウだったな?又面倒な事になったな」
「アハハ♪手間かけますね?でも言ってましたよね?秘境産の品を出す時は聞けと」
「ああ┅┅それで?なんでアマンダはこんなに興奮してるんだ?」
「だ、だって!あのアスロンの森産なのよ!恐らく初めて見る物ばかりよ!これが興奮しない訳無いでしょ!」
「「やれやれ~」」
「ショウ?あの草を出せ、勿論両方だぞ」
「ああ、神力そうかと万力草ですね、それとこいつはどうでしょうか?」
«ギャアー!殺せ!»«ヒトデナシ!»
«お前の母ちゃん淫乱だぞ!»
«はぁはぁ!もっとぉ!»
«姉ちゃん可愛がってやるからな!»
«呪ってやる!呪ってやる!»
«殺せ!殺せ!殺せ!»
「キャァ!何よそれ!」
「まさか!マンドレイクか!早く何か被せろ!最大の叫びが来るぞ!耳をふさげ!」
「アハハ♪大丈夫ですよ、こいつは何時も叫ぶだけですからね♪
普通の奴と違って最大叫びはしないんです、俺の話し相手?でしたね」
「「「「「ギルマス!大丈夫!」」」」」
おお!不穏な叫びに職員さんが集まって来た!さすが!
アマンダさんの危機と思ったようだ
「ショウさん?あの声はその大根ですか?」
「フランさん!これはマンドレイクですよ、ほら?」
«ギャア!犯される!»«お前の女を食うぞ!»«ギャアギャー!痛い!痛い!»
«殺してやる!呪ってやる!»
「ショウさん!早くどうにかして!もういやぁ!」
「ハイ!ご免なさい!」
サッ!とマンドレイクをマジックバッグにしまう!
「ククク!秘境産マンドレイクか!それはオークションだな!滅多に出ない素材だ」
「ねぇショウ君?悪いけどその収納してる素材とかを書き出してくれないかしら┅┅なんか心臓に悪いみたいよ」
「そうですね、ここに全部出す訳にも生きませんもんね」
「アハハ!面白くなるかと言っただろ?アマンダよ!全部の素材はギルドが破産するからオークションに出すこった
しかし出所は絶対に隠せよ
ショウが貴族とかに狙われちまうからな、それに王族も黙ってはいまい
冒険者ギルドとして守るんだぞ」
「ええ┅┅書いてくれたリストを見て判断するけどね、大半は王都のオークションに出して本部も巻き込む事にするわ、私達だけでは守れそうに無いでしょ?ウフフ♪」
「それが正しい判断だな、品がわかった時点でマイケルに丸投げも良いかもな、アイツも面白い事に喜ぶだろうからな!アッハハハ!」
「グランドマスターなら王族でも交わせるわね┅┅お爺ちゃんナイス!
ショウ君も安心してね?悪い様にはしないわよ!フラン!貴女はショウ君専属に命じますからね!
なんでも相談に乗りなさいよ!ウフフ♪楽しくなって来たわ!」
「私がショウさんの専属?┅┅ショウさんの┅┅エヘヘ♪」
「フランさん!宜しくお願いしますね」
「ええ♪何でも聞いて下さいねぇ~」
「じゃあ彼氏さんとかいますか?」
「彼氏!そんなのいません!何を聞いてるんですか!もう!」
そうか┅┅ホランさん独り身なのか
なんか嬉しい♪あっ!リンダさんは?あのヒトは彼氏ありだよなぁ~
あんなに美人でスタイルも抜群なんだもん┅┅なんか残念だな┅┅
秘境の森アスロンの素材と薬草に果実をリストにしたら凄い量になってた
そして世界樹のみあや葉に枝、樹皮を書くの躊躇ったが書いた
何故なら世界樹の素材は人助けになると思ったからだ
エリクサー素材に実はそのままエリクサーになるし蘇生も可能だから
「これは┅┅┅ゴクッ┅┅頭が┅┅」
リストを見たアマンダさんはヨロヨロと崩れ動かなくなった
キルトンさんは睨んで見てはタメ息して体を震わせてる?
俺とフランさんはポカ~ンとしてその状況に声を出せなかった
素材リスト
ブラッディオーガの牙 皮 血液
剣 睾丸 魔石
ブラッディオークの斧 肉 睾丸 魔石
オークエンペラーのハンマー 肉 睾丸
魔石
ブラッディトロールの魔石 肉片(再生薬用) 目玉
ブラッディディアの角 魔石 肉 尻尾
クリスタルディアの角 魔石 肉 目玉
エンペラーディアブラッドの魔石 肉
角 心臓 血液 目玉
ブラッディサーペントの魔石 肉 皮
毒袋 血液 牙 目玉
エンペラーサーペントの魔石 皮 肉
毒袋 血液 牙 目玉
ブラッディタートルの甲羅 血液 肉
心臓
ミノタウロスキングの魔石 角 肉
ブラッディミノタウロスの魔石 角 肉
皮 斧 血液
エンペラーミノタウロスの魔石 角 肉
血液 皮 目玉
ブラッディスパイダーの魔石 糸 足
アラクネブラッドの魔石 糸 足
ブラッディアントの魔石 足 殻
ブラッディビィーの魔石 蜂蜜 毒針
ブラッディワームの魔石
ブラッディキャタピラーの魔石 糸 肉
ブラッディマンチスの魔石 鎌手 目玉
ドラゴンフライブラッドの魔石 羽
ブラッディディアの肉 毛皮 魔石 牙
ブラッディキマイラの魔石 血液 目玉
ブラッディコカトリスの魔石 羽 肉 目玉 毒袋 血液
ブラッディバジリスクの魔石 毒袋 血液 舌 目玉
ミスリルリザードの魔石 ミスリル鱗 ミスリル皮 血液 目玉
アダマンタイトリザードの魔石 アダマンタイト鱗 アダマンタイト皮 血液 目玉
ブラッディリザードの魔石 皮 血液
グリーンドラゴンの魔石 肉 鱗 血液
目玉
クリスタルベアの魔石 毛皮 血液 目玉
ブラッディベアの魔石 毛皮 手 肉
ブラッディサイクロプスの魔石 肉
目玉 血液
ブラッディロックバードの魔石 肉 羽
口ばし 肝臓
ブラッディトードの魔石 胃袋 毒袋 肉
ボイズントードブラッドの魔石 毒袋
血液
ブラッディラビットの角 魔石 毛皮
ブラッディホーンの魔石 肉
ブラッディシープの魔石 毛 肉
ブラッディゴーレムの魔石
ブラッディトレントの木材 魔石
薬草
万力草 神力草 ヒポクテ草 クルク草
ブラッディマンドレイク 万能草
月光草 満月草 テンプロシアの実
レインボーマシュー 虹色アポー
クリスタルフラワー ブラッディマシュー ミラクルマシュー
世界樹の実 葉 根 樹皮 枝木
(このアスロン霊泉水はどうするかな?
他にも森近くの奴とかは?)
〖グリフォン ワイバーン ハーピー レッドサーペント ブラックサーペント
エルダートレント ロック鳥 ダイアウルフ アウルベア アースドラゴン〗
(他は鉱石だけど┅┅あの森は宝石とかゴロゴロしてたからな┅
この宝石は慣れてからで良いかな
それにオークションだろうから┅┅)
「取り敢えずこんな所ですがぁ┅
あの森は死骸は残らず霧になって消えて素材がドロップするんです
ダンジョンも同じですよね?森全体がダンジョンだろうとか聞きましたよ」
えっえぇぇぇえ!なんで気を失ってるの?アマンダさん!フランさん!キルトンさんまで?
困ったな┅┅
でも言われたから書いたんだぞ!
残りはほとぼりが覚めてから出すとするかな┅┅
のんびりコーヒーを入れて飲んでるとフランさんが最初に気が着いた
「ショウさん┅┅気を失ってしまってご免なさい┅┅でもあれは仕方ないですよ!リストだけでこんなだから現物なら又┅┅はぁ~」
次にキルトンさんが気が着いた
「ショウ┅┅お前さんとんでもねぇな!何か?森に住んでたのか?じゃないとこんだけの奴は無理だぞ?」
「キルトンさんは知ってると思うけど時間停止機能付きの収納に何年か分を入れてました、だから劣化とか腐敗とかしてません
買い取りする所が有りませんでしたから貯まる一方で┅┅
田舎は森の境界でしたから自然とモンスター狩りしたり採取するのがあんなのばかりでしたよ」
「ショウさんの住んでた村は凄い所だったのですね┅┅」
「ええ、この町へ来るのに2年以上掛かりました、その間に狩った魔物もまだ収納してます」
「おいおい!じゃあ何か?魔物その物を持ってるって事か?
おい┅┅ドラゴンとかはねぇだろうな?リストには素材が書かれてたがどうなんだ?」
「ドラゴンですか┅┅あれがドラゴンなのか?確かアースドラゴンは入ってますね、3匹だったか」
「そ、それは現物なんだな!はぁ~ソイツも出すなよ、知れたらコイツが狂っちまうからな┅┅」
「うっ┅ううん┅┅」
「気が着いたか、しっかりしろ!ギルマスなんだろ!」
「はぁ~参ったわね┅┅あのね?これが世に出るなんて歴史的な事なの┅
大体あの森に入るなんて不可能なのよ
このブラッディってのは称号よ
アスロンの森に住んでる栄誉なの、モンスターだからこのブラッディオーガ1体でこの町なら2つか3つは滅ぶわ
それだけ脅威なのに┅┅」
「そんな事は判ってる、確かにこれだけの品が出たら大騒動だろうな
だが現実は現実なんだ、それと大事なのはこの素材がどれだけの薬やポーションに武具が出来ると思う?
恐らく研究が進んで秘境の大事さを思い知るだろうな」
「それは解るわよ、そうじゃ無いの!私が怖いのはこれよ!これ!
なんで世界樹の実が!葉が!根が!それに樹皮と枝木ってのがあるのよ!」
「それは世界樹が2万年前にあの場所に生まれたからですよ
エルフ国の世界樹は1万5000年前に、東大陸の世界樹は同じ2万年前に生まれたんです
この品々は世界樹がくれた物ですよ」
「はぁ~それは誰にも言わないでね、もう信じるしか無いんだから┅┅
これだけの品を捌くのは無理ね、だから本部と話しあってオークションに出す事にするわ
でも商業ギルドに対抗する品を幾つか考えるとするとして┅┅
他にも隠してる事があるんでしょ?」
「その事は儂が聞いてるから今は辞めとけ、まぁこのギルドで扱えるのは俺が責任を持って処理するからな
お前は秘境品だけを考えろ」
「納得は難しいけど良いわ、ショウ君のギルドカードはフランが預かって、これでGクラスなんて私達が笑われてしまうから、そうね┅┅フラン!Dクラスに変更よ、良いわね、これも内緒だから」
「ハイ♪直ぐに!ショウさん!良かったわね!ウフフ♪じゃあ変更しますね♪」
一気にDクラス!でもフランさんなんか凄く喜んでたな?なんで?
これは少し予定変更かな┅┅
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