木洩れ日亭
お腹空いたぁ~
とっくに昼過ぎてるよぉ~
おっ!朝の串焼き屋さん!
2本!イヤ3本食うぞ!おじさん!
「オーク焼き3本下さい!」
「おっ!嬢ちゃん!又来てくれたのか、ありがてぇが残念だ、売れ切れてオークはねぇんだ、高ぇがボア焼きなら残ってるぞ」
「ボア焼き!なんですかそれ!なんか凄く美味しそうなんですけど!」
「ハハハ!ボア焼きってのはハングボアの肉だ、ウイルドボアみてぇな高級品は屋台には使えねぇがコイツはそこそこ安いからな
だが安いと言ってもボア肉は高ぇ、屋台で出してるのは俺と向こうの2軒だけだ、どうする?」
「3本下さい!是非!」
「嬢ちゃん顔に似合わず食い気盛んだねぇ~良いぜ!その気概は好きだ!
ほら3本持ってけ泥棒!」
「泥棒って┅ありがとうございます!幾らですか」
「負けて3本銀貨2枚だ、本当は銀貨3枚だがな」
「ええ!これが銀貨1枚もするんですか!オークが銅貨3枚だとオークって安いんですね」
「馬鹿野郎!オークなんかよりボアが高すぎるんだ!最近は特に高ぇ!
冒険者達もボアだと無理するからな」
「えっ?ボアなら俺沢山持ってますよ」
「はぁぁあ?ボアだぞ!ボア!じゃあギルドに卸して来い、買いに行くから」
「アハハ、それが他のを大量に卸したもんで今日は打ち止めと言う事で帰されました」
「なんだって!それなら┅┅そうだ!ボアだな?それだったら商業ギルドに卸したら高く売れるぞ
値上がりしてるからな、それで?
ボアはやはりハングボアなのか?」
「う~ん┅それは無いですね、確かウイルドボアが3頭とレッドボアが5頭にイーヴィルボアが8頭、チャイルドボアは20頭だったか┅」
「┅┅┅┅おい!直ぐに店しまうから一緒に行くぞ!そして肉をくれ!
「オーク肉は?」
「なに!オークもあるのか!なら尚更早く行くぞ!しかし嬢ちゃんすげぇな!」
手を引かれ商業ギルドへ連行された┅
凄く巻くし立て解体場へ連れて行かれせっせと出して屋台のおじさんは固まってたけど?
一通り買い取り品を出したらおじさんは肉を注文して嬉しい一声を掛けて帰って行った┅┅
「ショウ様ありがとうございます、最近はボア系の肉が不足して異常に値上がりしてました、そしてオーク肉も反動で品薄状態でしたので助かりました」
「オークはまだ残ってますから必要なら言って下さい」
「ハイ♪でもこれだけあれば1週間は安定します、その後にお願い致します」
「嬢ちゃんには助けられた、明日来な、特製の串焼きを用意しとくからな」
「ハイ!楽しみです!」
「ショウ様はカウンターで登録をお願いします」
「冒険者ギルドに登録してますが大丈夫でしょうか?」
「ええ大丈夫です、薬師ギルドは問題がありますがこちらでの登録は直ぐ出来ます」
「薬師ギルドは不味いんですか」
「ええ┅ポーション販売は私共に冒険者ギルドと薬師ギルドと3ヵ所です
ですから値段を揉める事がしょっちゅうなんです
だから下手に登録すればポーション関係や薬等は薬師ギルドしか売買できなくなりますよ」
「それは不便です、俺はポーションや薬も作って売ろうと思ってるので」
「でしたら当方と冒険者ギルドで充分ですよ、小売りは自由ですので薬師ギルドへの持ち込みは大丈夫です
しかし薬師ギルドに登録したら自由に売買出来なくなりますからね」
これは良い情報を聞いた、やはり既得権益と言うか縄張りを主張するんだな
でもこのヒト┅┅すげぇ!好み!
はぁ~なんでこう美人ばっかしなんだよ!それにおっぱいも好みなんだよ!
可愛いし綺麗な顔立ちなんだ┅┅
「ショウ様?これに書いて下さいね♪
買い取りの方は今精算してますので」
「ハイ♪名前と年齢に種族と┅┅
希望ランク?」
「それはGランクが宜しいでしょう、行商や屋台が許可されるのがGランクです、Fランクだと商店を出す事が出来ますが年間の税金が高くなります
ショウ様は冒険者ですのでGランクが最も適してると思いますよ」
「そうですね、助かります」
「イエイエ、肉不足を解消して頂き助かったのはこちらですから┅┅
あっ!申し遅れました!私はこのギルドで主任を任されてるリンダと申します、宜しくお願いしますね♪」
「リンダさんですね┅┅綺麗な人にお世話になれて嬉しいです、宜しくお願いします」
「まぁ!綺麗だなんて┅┅えっとこちらがカードです┅それとこのカードは口座が付いてますので便利ですよ」
「それも助かります、では買い取りの精算金は全部口座へお願いします」
「ハイ♪そのように処理しますね」
「リンダさん?こちらで塩や胡椒とかも買い取り出来ますか?」
「ええ勿論です、如何程ですか?」
「塩は樽で2つ、胡椒はこれです」
胡椒ビンを20個出した
「塩は普通の海塩ですね┅胡椒は┅これは!少々お待ち下さい!」
バタバタと2階へ行った┅┅
後ろ姿のリンダさん┅┅凄いお尻をしてる┅細い脚なのに張りのあるお尻!
それがプリ!プリ!と左右に~♪
見惚れました!はぁ~
「ショウ様!こちらへ!」
「ハイ!2階ですね!」
2階へ行くとドアを開けて待ってるリンダさん♪
中へ入るとイケオジ?ダンディーなおじさんが豪華な机の向こうに座ってる
「私はギルドマスターのハンスと言う
この胡椒は君が?」
「ええ┅┅買い取り駄目ですか?」
「イヤイヤ!是非とも買い取らせて欲しい!こんな胡椒は初めて見た
素晴らしい胡椒だ!そしてこのガラス容器がなんとも素晴らしい!」
「ハハ┅それは良かった」
「どうだろう?塩樽は1樽金貨50枚胡椒は1つ金貨5枚で?」
「胡椒が金貨5枚?┅」
「そうか┅やはり5枚では失礼かな┅では8枚!」
「ええぇ!8枚!」
「グヌヌ!そうか┅ええい10枚!どうだ!」
「ハイイィ!10枚で!」
「はぁはぁ┅ありがとう、所で?この胡椒はどこで?」
「そ、それは┅」
「アッハッハハ!流石に商品の買い付け元を聞くのは不遜だったか
お若いのに商人の才が優れてる、これからも取り引きをお願いしたい」
そう言うとリンダさんに目配せして紙を渡すギルドマスターのハンスさん
そして俺は綺麗な声のリンダさんに呼ばれて下へと降りる
やはり後ろ姿のお尻は最高!
甘い香りが鼻をくすぐる♪良い匂いのリンダさん♪好きです~♪
「胡椒代金が金貨200枚と塩代金金貨100枚合計300枚です、これも口座にいれますか?」
「ハイ♪口座へ」
「承知しました、こちらがカードになります、失くさない様にして下さい」
「ええ!絶対失くしません!」
「ウフフ♪それでショウ様にお聞きしますがミノタウロスの角とかお持ちですか?」
「ミノタウロスですか?どうして?」
「実はある貴族様がミノタウロスの角をご所望で┅┅そのお方は私に側室へとしつこくお誘いなって困ってるのですが┅」
「あのね?ちょっとご免なさい、私はリンダの幼馴染みのアンリよ
その貴族が嫌がらせでミノタウロスの角を寄越せって言ってね
無ければ代わりにリンダを側室にって!馬鹿っじゃ無いの!
本命はリンダだけど無理矢理だと貴族の奴は罰を受けるから姑息な手段を言ってるのよ!
ねちっこい目で見るのよ!キモイったら無いわ!」
「ご免なさい┅ボアを沢山狩ってるショウ様だからもしやと思って┅」
「つまりミノタウロスの角が無いとその貴族の思うがままになると┅
そしてリンダさんはそんなの嫌でミノタウロスの角を探してる、で良いんですね?」
「ええ┅┅でも無理はしないで下さい
ミノタウロスはAクラスの魔物ですから┅┅」
「そんな貴族に良い思いなんてさせません!リンダさんは俺に優しく手解きしてくれました
それに貴族の横暴でリンダさんが悲しむのは嫌です!
これを使って下さい」
ソッと彼女の前に差し出す
ブラッデイミノタウロスの角が2本とミノタウロスキングの角を4本
「これは┅┅」
「ミノタウロスキングの角が4本とブラッデイミノタウロスの角が2本、3体分です」
「「えっぇぇぇえーえ!」」
「なんだ!どうした!」
「ギルマス?ショウ様が!ショウ様が!ううっ┅┅うわぁぁあん!」
「よしよし、これであの豚野郎にこれを叩き付けてやれるわね!」
「そ、それは!ミノタウロスの角!いったい!ショウ君がそれを?」
「ええ、ミノタウロスの素材はまだ持ってますよ」
「ちょっと見せて┅┅これはキングの┅こっちは見た事が無い┅┅でも確かに」
「それはブラッデイミノタウロスですから珍しいと思いますよ」
「ブラッデイ!では秘境の森の!凄い!凄い!凄い!ではショウ君は秘境のモンスター素材を持ってるのか!」
「ええ┅どこで処理しようかと思ってたんです、流石に冒険者ギルドは不味いかなと思って┅┅アハハ」
「ふぅ~ふぅ~そうだね!確かに知り渡れば不味い┅┅
こんなのオークション品だからなぁ
キングのだって恐ろしい金額になるぞ」
「でもあの豚貴族はこれ見よがしに買うから出せとか言ってましたよ!
何でも献上するのにどうしても必要だとか、それなのにリンダを狙うって馬鹿ですよアイツ!」
「アンリ┅聞かれたら不味いわよ、貴女に迷惑が掛かるわ」
「ククク!大丈夫だぞ!これが有ればあのお方は2度とここへは来なくなる
それに凄い恥を掻く事になるだろうからな!さぁ!この4本をあちらに飾るんだ、多くの人達に見せる為に」
「ショウ様┅┅すみませんご迷惑を掛けて┅それにとても貴重で高価な品を」
「良いんです、リンダさんが助かればそれだけで十分ですよ
代金も必要ありません、あれはプレゼントと言う事で」
「アハハ!流石だな!こっちの代金はオークション後になるが口座へ入れて置くから
あのお方は買う事など無理だろうしな!アハハ!」
「オークション┅┅ギルマス?それ1本って幾らぐらいですか?」
「リンダには難しいか、そうだな通常品が1本金貨200枚だからこれは1本金貨500枚からのスタートになるだろう」
「そんなに!それは駄目です!私の為にそんな品を!」
「リンダさんは金貨1000枚でも買えませんし買うなら白金貨1000枚以上ですよ、そんな角なんかより貴女が大切ですから」
「ショウ様┅┅」
そんな事があって商業ギルドのギルマスのハンスさんやアンリさんにリンダさんと仲良くなれた
冒険者ギルドでもガルドさんやキルトンさんにギルマスのアマンダさん
そしてフランさんとも仲良くなれた
たった1日で沢山の人達と出会えたのは良かった
そしてなんだかこの町でやって行けそうと少し思ったんだ┅┅
【木洩れ日亭】
こりゃかなりの老舗で格式があるな┅
リンダさんに聞いたら町でも1番、2番を競う宿らしい
あの門番!からかいやがったな!
見てくれがボロボロだからか?
服を着替えないと不味いな┅┅
「たのもう!」
「は~い!えっお姉さんお客さんなの?」
「こりゃ可愛い店員さんだね?
そうだよ泊まり良いかな?店のヒトはいる?」
「は~い♪お母さん!お客さんだよぉ~♪綺麗なお姉さん!」
「お兄さんだからね~」
「ええぇ!お兄さんなの?チコにはお姉さんに見えるよ?」
「ほら?こんな格好してるお姉さんはいないだろ?」
「う~ん?わかんな~い♪でもボロボロだねぇ~」
「わかんないかぁ~」
「あらあら!すみませんねぇ~若女将のサリナと申します
この子は娘でチコルと言います
チコ?勝手にお客さんの案内したら駄目って言ってるでしょ?奥へ行ってなさい」
「は~い♪でもお姉さん┅違ったぁ!お兄さんとお話しするのダメ?」
「俺は良いよ、しばらくはお世話になるからね」
「まぁまぁ!でも┅大丈夫ですか?お部屋代金はお一人様で金貨5枚しますが?」
「風呂付きですよね?」
「ええ、朝夕の食事が付いて金貨5枚が標準の値段ですよ、露天付きは金貨8枚で最高は金貨20枚の部屋も用意してます」
20枚ってのは貴族とか大きな商会長とかが泊まるんだろうな
露天かぁ~それも良いなぁ、ずっと露天風呂だったからな
「じゃあその露天付きの方でお願いします、今月は残り18日ですから取り敢えず今月いっぱいでお願いします」
「┅┅ハイ!では金貨144枚になります」
「144枚ですね┅┅これをどうぞ」
「はい┅┅確かに!では案内しますね」
「お母さん!私が案内するよ~♪良いでしょ?」
「困った子ね?じゃあお願いしようかしら、ちゃんとするのよ?」
「は~い♪お姉ちゃん行こう!こっちだよ♪」
「しょうがないなぁ♪わかったよ♪」
(驚いたわ!まさか払えるなんて┅私もまだまだ修行が必要ね┅┅でもあの子は貴族様なのかしら?そんな感じだけど)
「お姉ちゃんこの部屋だよぉ~」
おお!金貨8枚は伊達じゃ無いな
大きなベッドが2つ、ツインルームなんだな
居間もあって内湯からの露天かぁ~
贅沢だなぁ┅┅日本なら幾らかな?
きっと10万以上するよ~♪
でも金貨1枚は10万くらいだと思うけど8枚って┅┅まっ良いか~♪
金銭感覚が可笑しな事になってる┅┅
急に大金がポンポンと入ったから麻痺してるみたい、それに謎のマジックバッグ様からもお金が湧くからなぁ~
用心用心っと┅┅
「ご飯は朝がね?5時からで夜は6時からだよぉ、お風呂は何時でも入れるだったかな?それとこれに名前と年齢に職業を書いてね」
「偉いねぇ~これに書くんだね┅┅これで良いかな?」
「えっと┅ショウ?変わってるぅ~20歳?ホント?15歳だと思ったよぉ?
男なの?本当に?う~ん┅わかんな~いよぉ!
うわぁ!冒険者なんだぁ~珍しいね?
冒険者さんはウチには泊まらないよ?
あっ!金ピカの冒険者さんは泊まってた!でもショウお姉┅┅お兄ちゃんはボロボロで汚れてるね?どうして?」
「アハハ♪やっとお兄ちゃんと呼ばれたねぇ?まぁこの格好だから貧乏だと思ったのかい?
そうだよねぇ?こんな格好だと仕方ないよねぇ~でも着替えたらそれなりだからねぇ~」
「ご免なさい、だってボロボロだから┅でも期待してるね?エヘヘ~♪」
「後で服を買いに行くよ
武具や装備品も買わないといけないね」
「じゃあガルン爺ちゃんのお店が良いよ、腕利き?だって!」
「行ってみるよ」
チコちゃんは5歳のレディさん♪
金髪の可愛い子で笑顔が最高にカワイイ♪
頭が良くて元気いっぱいだ
仲居さん?みたいな女性も何人かいるけど彼女が俺の担当らしい┅┅
お世話さんでオマセさんでもあるね
地球なら7歳くらい、小学1、2年生だね~それでもしっかりしてる
読み書き出来るのは若女将さんが教えてるんだろう┅┅仕込んでる?
部屋も確保したから明日は依頼を受けようかな
冒険者としてスタートだ!
それには冒険者らしい格好しないとな
ガルン爺ちゃんって所で揃えよう
片手剣を1本とクナイも出来たら作って貰って矢も欲しい
俺が作っても良いが常用ステータスからのスタートだからね
それなりにしといたが良いだろう
金も有るし┅┅エへへ♪
夜はステータスを決めなくちゃぁ~
冒険者か┅┅フフフ♪
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