アローン王国リベラ町

城壁が見えて来た

高さ10mくらいかな?高台で見た時に感じたのはアニメと同じ町の造りだった

卵型の城壁の中に町が作られ

十字に道が走り中央は広場となってる

家々はオレンジ色であれは屋根なんだろう


そして中央から少し奥手に大きな建物

あれが統治してる伯爵邸だな


【ドルトン・ミュラ・アルムハイド伯爵】42歳


代々この町を統治してる貴族様

先祖は準男爵から出世して今の伯爵へと昇進した

その成果はなんと言ってもダンジョンの発見


リビラ町から半日の所にダンジョンが有る 【リビラダンジョン】

まだ攻略されて無くて最下層が42階層までだとか

多くの冒険者が挑んでいるが足踏み状態


しかしダンジョンからの素材は町と言うか領地へ多大な恵みを与えてる


ダンジョンにはヒトが集まる、その為に経済も回り商売人も集まる

ダンジョンは金の成る木と同じだと思う


「兄さん冒険者かい?」

「イエ!冒険者になりたくて来ました」

「そうかい、しかしこんな田舎より領都や王都が良かったんじゃ無いか?」

「いやぁ~この町が近かったので」

「そうだったのか、見た所かなりボロボロだが何処から?」

「アハハ♪秘境の森の先で、凄く田舎なんです」


「そりゃ又遠い所から来たんだね、この町は他の町より穏やかな所だし、ダンジョンも有るから冒険者なら良い生活が出来るが無理をしない様にな」

「ありがとうございます、肝に命じます」

「アハハ!こりゃ丁寧に!冒険者ならそんなに腰が低いと馬鹿にされるからな?少し口が悪い方が良いかもな、アハハ!」


う~んそうだよな、散々読んだラノベでもそんな事が多かった

でも俺は俺だ、好きな様に振る舞うとしよう


「次!」

「ハイ!お願いします!」

「身分証!」

「すいません、何も無くて┅」

「ん?そうか、町へ来た目的は」

「冒険者になりたくて来ました」

「┅┅坊主よ?冒険者は命掛けの仕事だ、稼げるからと軽く思ってたら直ぐに死ぬぞ、それでもなりたかったら逃げる事を覚えろ

無理して死ぬ冒険者が多いからな

じゃあ銅貨5枚でその板に手を乗せろ」


この門番さん良いヒトだな┅

銅貨5枚って幾らだ?板?これが履歴確認だな┅犯罪とかしてねぇし


「冒険者登録が済んだらここへ来い、払った金は返却するからな」

「ありがとうございます、良かったら風呂付きの宿とか知りませんか?」

「風呂付き?ずいぶんと贅沢だな┅

それなら〖木洩れ日亭〗が良いだろう

飯も旨いと評判だ、まぁ高いけどな」

「木洩れ日亭ですね!行って見ます!ありがとうございました」


良い情報を貰った、先ずは冒険者ギルドだ!┅┅


しかし凄い!

目の前には中世時代の景色が広がる

そして歩いてるのは┅┅

獣人!毛耳!尻尾!尻尾!でもお尻がデカイ!プリプリだぁ!

そしてドワーフ!小さ!でも爺い!

ヒゲが長い!足短か!ズングリだ!

はぁはぁ┅┅そしてエルフ!

エルフ!エロフ!┅┅胸が!


エルフ女性の胸に釘付け!

なんだあのおっぱい!ゴクリ┅

痩せてるのに大きなおっぱいと括れに張りの有るお尻!┅エロフ!


お上りさんらしくキョロキョロと見ながら歩く町

門番さんに言われた通りに真っ直ぐ歩き中央広場へと来たら定番の屋台!


良い臭いを出してる屋台へフラフラ~


「いらっしゃい!美味しい串焼きだぜ!食べてきな!嬢ちゃん!」

「ムッ┅嬢ちゃんじゃ無いです!これでも20歳の男!ですからね!じゃあ試しに1本」

「おお、20歳┅┅ホントに男かぁ?まぁ良いや!1人ならそう言う事だな!アハハ!ほら食べな、銅貨3枚だ」

「ハイ!3枚、この肉はなんですか?」

「そりゃオーク肉だ、オーク焼きってのが定番だぞ」

「へぇ~向こうの屋台も?」

「何軒かはそうだな、だがな!このタレは各々ちげぇんだ、俺のは特別だぜ」


ハム┅┅うまぁ!なんだこのタレ?

醤油が無いのにこの旨味は?


「凄く美味しいです!このタレが凄いですね♪甘くて塩気も丁度良いし、脂っぽく無くてこれならもっと欲しくなります!」

「おお┅すげぇ的確!そうか!嬉しいぜ!ならサービスだもう1本持ってけ」

「エヘヘ♪遠慮なく!」

「また来いよ!嬢ちゃん可愛いから用心しな!又な!」


もぅ!嬢ちゃんって!髪が長いからか?こんなデカイ女はいねぇって!

185cmちょっとの背丈だぞ!


冒険者ギルド┅┅デカイ


観音開きの扉は開いてる、昼だからか

中へ足を入れて見渡すとやはり┅


壁には掲示板、あれが依頼を貼り出されてる奴か、そしてカウンター


へへ♪酒場?そんなのは無いって!当たり前だよな┅

仕事場なんだし、酒を呑みながらは可笑しな話だ


「こんにちは♪今日はどんな用ですか?」

「冒険者登録に来ました」

「ハイ♪ではこの用紙に必要事項を書いて下さい、代筆は?」

「書けます!┅┅この出身地は?」

「そちらは任意ですね、リビラ町でも良いですよぉ~」

「そうですか┅このスキル欄も?」

「それも任意です、おかしいですよね?冒険者は自分の技を知られたく無いのが普通なのにねぇ~

書ける所だけでけっこうですからぁ~」


名前、年齢、種族、出身地、属性、得意スキルか術が項目となってる

属性は風と、術は剣術で良いか┅


「これで良いですか?」

「┅┅ハイ!えっ!20歳!」


用紙と俺を何度も見返すお姉さん?


「ええ、20歳ですが何か?」

「イヤイヤ!でも┅はぁ~まぁ良いです、ではこの水晶に手を当てて下さい」

(この女の子20才って!フフフ、この水晶で嘘が分かるわ)


手を当てる?乗せる?と黄色から水色、青色から緑色へ変わり光った

眩しい程の耀きに目を細める


「┅┅┅嘘┅┅あり得ない」

「どうしました?何か不味い事でも?」

「男┅┅ホントに男なの!えぇぇえ!男なの!ねぇ!ホント!男!」

「なになにどうしたの?」

「それが┅この子男だって┅」

「えっ!┅┅えっぇぇぇええ!男!」


ギルド内の皆が一斉に注目する!

ザワザワ ザワザワ ザワザワ


「何をそんなに驚いてる」

「あっ!ギルマス!見て下さいよぉ~ほらぁ!この子!」

「ん?┅┅まぁお前の気持ちは分かるが┅これが真実と言うものだ

新人冒険者だからちゃんと案内しろ」

「はぁ~ご免なさいね?てっきり女の子とばかり思ってたからビックリしたのよ┅ホントに男の子なのよね┅はぁ~」


「ムッ┅それで?登録出来ますか?」

「ええ!勿論!水晶判定も大丈夫ですよぉ、じゃあアナタはGランクからのスタートね、これはよ~く読んで理解して下さい、説明とかは?」

「概ねは理解してます、質問はクラスの期限とかですね」


「それね、Gクラスは1月が期限でその間に依頼を10件達成すれば昇格よ

Fクラスは3ヶ月で20件、Eクラスは半年の6ヶ月30件、Dクラスがやっと冒険者ですって感じよ

猶予は1年間でその間に1件でも依頼を受ければ大丈夫よ

Dクラスからダンジョンへ入れるから」


「ハイ、それと買い取りに制限とかありますか?Gクラスでは高ランクの魔物を売れないとか」

「買い取りに制限は無いわ、あれば何でも買い取るわよ、奥のカウンターが魔物とか素材の買い取りよ、あっちのお爺ちゃんの所が薬草とかの買い取る場所で魔石はここで受け付けるの

あのお爺ちゃんの所は売店なの新人さん用の武具や武器に装備品とか売ってるから見てみて」


「じゃあ買い取りを出して売店でも薬草を見て貰いますね、それとあの常設依頼は受け付けは必要ですか?」

「常設依頼は受け付けは必要ないですよ、あれに書いてある通り薬草は10枚1束でポイント1よ、ホーンラビットは5匹でポイント1、10ポイントでFランク昇格よ」


「薬草はヒール草だけ?」

「ヒール草が主で魔力草は大歓迎よ」

「それも10本で1束ですか?」

「ええそうよ、でもヒール草よりかなり高価買い取りよ」

「分かりました」

「これがシュウさんのカードです、これから宜しくお願いしますね♪」

「こちらこそ宜しくお願いします!」


そして買い取りカウンターへ行ってと


「買い取りお願いします」

「おう!嬢ちゃん何を持ってきた」

「はぁ~嬢ちゃんじゃ無くて坊主ですが?まぁ良いや、量が結構あるんですが」

「おお┅悪かったな、ホントか?俺は主任のガルドだ、じゃあ奥で見るとする┅┅んん男?」


なんかムカつく!プンプン!

じゃあ出してやる?くそっ!


「ここに出してくれ」

「良いんですね?じゃあ出します」


出るは出る!大放出!


「待て!待てぇい!なんだこの量は!」

「こちらに来る途中に狩った分ですが?」

「そうじゃねぇ!お前はGランクだろうが!なんでキングがあるんだ!それにアナコンダだと!ジェネラルにイーブルボア、ワイルドディアってのはBクラスにAクラスだぞ!」


「へぇ~そうなんですね♪これは┅┅やめとこか┅」

「まて!待てぇい!ソイツはまさか!ワイバーンじゃあねぇのか!おい!」

「アハハ♪見ちゃいました?」

「見たぞ!出せ!」

「ここじゃ狭いですよぉ」

「こっちだ!良いから出せ!1体だけか?」

「┅┅┅┅」

「あるんだな!」

「全部で3体」

「グヌヌ┅今日は1体で勘弁してくれ、2日┅否!3日待て、それで!魔石もあるんだろ?カウンターに出しとけ」

「はぁ?じゃあお願いしますね」

「解体料金はサービスだ!ワイバーンなんて倒してくれたからな」

「ありがとうございます!」


参ったな、まだ残ってるし┅秘境の奴は当分肥やしだな┅


「度々すいません、ガルドさんが魔石も卸してくれと言われて」

「ああそうなんですね、シュウさん!こっちへ」

「ここが魔石専用部屋ですか?」

「ええ、魔石は高価なのもありますからね、このトレーに出して下さい」


ゴロゴロ ゴトン ゴロゴロ


「┅┅ちょっと!こんなに!えぇぇえ!待って!待って!」

「買い取りに出した分の魔石ですからこれくらいですよぉ~」

「この大きいのは?」

「それはワイバーンのでこっちはオークキングでこれはアナコンダでこれ┅」

「待って!┅┅ワイバーン?アナコンダ?オークキング!いゃあ!」


「どうしたの!悲鳴なんて┅┅はぁ~そう言う事┅┅君?これで全部?」

「はぁ?買い取り分です、欲しいならまだありますけど?」

「まだ┅┅フラン!ボ~ッとしてないで!今日はこれでお願い、ガルドはなんて言ってたの?」

「3日後に精算出来ると言ってました」

「3日ね?じゃあこの分もその時にお願い、その時に話を聞くわ、私はギルドマスターのアマンダよ、宜しくね」

「ああ!さっき登録したシュウと言います!こちらこそ宜しくお願いします」

「ウフフ♪シュウ君?よね?」

「ええ!君です!」


あのヒトがギルマスかぁ~女のヒトでもなれるんだな

綺麗なヒト?う~んヒト族なのか?それと受け付けさんはフランさん┅

凄く可愛いヒトだったな♪

やっぱり冒険者ギルドの受け付けは美人なんだなぁ~


「すみません、薬草とか素材はこちらで良いんですよね?」

「そうだぞ、見てたが散々だったな?女の子に間違われのは仕方ないと思ったぞ?ガッハハ

それと儂はキルトンだ、ヒト族じゃ無い、ルシャール人と言う種族だ、どれだしとくれ」

「ああ~ハイ!薬草がこれで┅┅素材は牙と睾丸に角とワイバーンの血に目玉ですね┅」


「ククク┅ガルドにフランは目を丸くしてただろう?向こうの精算は?」

「3日後と言われました」

「全部纏めて精算しとくぞ、多分アマンダが離さないだろうからな」

「ん?離さない?」

「そりゃそうだろ?ド新人がこれだけの物を持ち込んだんだ、それに男前と来てる、フフフ!お近づきになりたいってのは当然だろ?」


「はぁ?そんなもんですかね、じゃあそれでお願いします」

「ああ承知した、面白くなって来たな」

「キルトンさんはずっとこの町に?」

「そうだな、50年は住んでる、ルシャール人ってのはエルフと同じで長命なんだ、まだ200とちょっとだ」

「ほぇ~凄い!初めて知りました」

「儂からも聞くが┅この薬草は知ってたのか?」


「それは┅┅ああ紛れてましたね┅それは無しで良いですか」

「紛れて?ではもっと待ってるのか┅┅確かにコイツはヤバイな┅それはオークションとかの品だ、ホレ隠しとけ」

「やっぱりですか、これも同じですか」

「うっ!ソイツは!┅それも無理だ、マッタク驚かせる奴だ、ヤバイのは俺に確認して出せよ」

「ハイ!そうします」


さてと┅結構掛かったな、早いとこ宿を取らないと不味いかな┅┅


(ショウか┅┅しかし万力草に神力草って┅どこで手に入れた?まさか秘境?アイツはどこから来たんだ┅┅)


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