第10話

「例えば、個人的なやり取りを、メールとかで行っていたら、ともかく」



眞山社長と私個人とのやり取りは、

いつも電話だった。



LINEや、仕事以外でのメールでのやり取りは一切ない。



付き合って欲しいと言われた夜に、

メールの類いが嫌いなのだと言われていた。



「例えば、あなたの方から何かを眞山社長に送ったとして、

眞山社長が何かを返してそれが残っているとかなら、あれですけど。

あなたが一方的に送ったならば、それはただの妄想が過ぎてからの行動かもしれませんよね?」



私から、LINEではなくて通常のメールで、待ち合わせの事で確認の連絡をした事が一度あるけど、

眞山社長は、それには返信をくれなかった。



仕事の事では、返してくれるのに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る