第6話

妊娠した、と告げられた眞山社長は、少し動揺したようにこちらに視線を向けた。




「最近、ピル飲んでなかったの」



そう続けて、言葉にした。



今も、彼の吐き出した欲望の塊が、私の体から溢れ出している。



「---分かった。

今すぐには、何も言えない。

少し、時間をくれないか?」



その言葉は、何処か強制的な強さがあった。



私は、それに頷いた。



眞山社長は、いつものように行為を終えると、ベッドから出てシャワーを浴びる。


いつもは、その後朝迄一緒にベッドで眠るのだけど、

この日は、シャワーの後脱いでいたスーツを身に纏い、私を見ずに部屋から出て行った。

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