第3話
成光は敷き布団の下に
手を入れ、
それを取り出してみた
短刀――
懐刀か…
成光はその刀を手に持ち、
刀と雪の顔を交互に見た
「――ワシを殺せただろう。
何故殺さんかった?」
そう雪に問い掛けるが、
雪は眠っていて答えない
“――あなたは
誰も信じてはいけない――”
母上に言われた言葉を
思い出した
母上の
遺言になった言葉――
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