第4話

今日、雪に語ったからか

成光はあの日の夢を見た




時々あの日の夢を見るが


いつもはもっと漠然と

朧げで


現実とは異なる部分も多い




だけど、


今日はその夢は

とてもはっきりと

形が有り、


あの時と同じように

成光を苦しめた




母上――…




成光は美しかった

自分の母親を思い浮かべた




今の成光の心は

闇に閉ざされ荒んでいても、


母親は今も

心の中の一点の光



どれだけ手を伸ばしても

決して、


もうその光に触れられない

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