第427話

「退屈だけど、

この島以上に俺は

好きな場所は無いから。


他の若い奴らは、

皆島から出て行ったけどね。



逆に聞くけど、二人共荷物はそれだけ?


高校生みたいだけど、

本当に旅行なの?」



その男性は、

今迄とは違った明るく


どこか意地悪な口調で

そう言った





「えっと…涼…」



私は戸惑い、

助けを求めるように

涼の顔を見た



涼は溜め息を付き、

私を呆れたように見ていた

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