第404話

フェリーに乗りながら、


私は外に出て、

海を眺めた



涼は中に居る



離れているが、

船の上なら


涼が何処かに居なくなってしまう事は無いだろう



周りは全て海





髪を切ったおかげか、

周りは誰も私に気付かない



私は潮風に吹かれながら、

真下を見下ろし、

海を眺めた




黒に近いような青で、

底は何も見えない



そう言えば、

空が曇っていて暗い



だから、余計に海が暗く

見えるのかもしれない



私は何も見えない海を見ながら、


自分の気持ちの迷いを

消していた



私は迷わない



あの瞬間から、

涼から絶対に離れないって

決めたんだ

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