第391話

意識がうっすらとしてきて、

体に力が入らなく、

手先が痙攣をしているように震えた





私の首を絞める涼の手が、

私の首からゆっくりと離れた




その瞬間、

私は、大きくむせた



首を締められている時より、

今の方が苦しく、

私は上半身をよじっていた





「…殺せない」



涼はそう言うと、

私の上から体を退け、



ベッドから降りると、

床に座り込んでいた



テレビではまだ今回の事件のニュースをしているが、

私も涼も、

もうそれには興味を

無くしていた




私はゆっくりと、

体を起こし息を整えた

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