第205話

『やっぱり…涼なんだ…』



咲の声は震えていて、

泣いているようにも感じた





「咲?」




『私に何の用…?』



咲は恐る恐ると言った

感じで、

そう口にしている



俺は、嫌な予感がしていた




「定期を返したい。

それと、話したい」



咲とアイツに何が有ったのか分からないが、


とにかく、

会って話したかった





『何処で…会うの?』



咲にそう聞かれ、

その場所を考えた



さすがに、

また家に来いとも

言えないし、


逆に行くとも言えない



密室で二人になる事は、

もうしない方がいいだろう

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