第138話

俺が席に着くと、

田中が俺の席に来て

話し掛けて来た



「柏木君、夕べは…。

マナ、凄く嬉しかった」



田中は頬を赤くして、

エヘヘ、と笑っていた





「ああ…うん」



俺は適当に相槌を打つと、咲に目を向けた



咲は、窓の外に目を向けている



だけど、俺と田中の会話は聞こえているだろう…



もう、知ってるんだろうな



俺と田中が付き合い始めた事を





「ねぇ、柏木君はさぁ、

夏休みどーするの?

バイトするの?」



田中の声が聞こえたが、

もう殆ど耳に入って来ない



俺は適当に頷いたりしていた

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